話を聞き出そうとする営業

事務所にいるといろいろな営業マンが訪問してくる。証券、不動産、新聞、コピー機などなど。大抵は煩わしいので丁重にお断り申し上げるのだが、その時の気分で、ほんの出来心で少し話を聞いてみようかと思う時がある。それは決まって、私から話を聞き出そうとする姿勢の営業マンに対する時のように思う。

「○○でお困りではないですか」とか、「××はどのように対応されていますか」と来た時、一歩間違えれば「うるさい」となりかねないが、たまたま自分の関心事であった時は耳を貸してしまったりする。

これが店舗やホームぺージなどを構えている場合は、もともと関心のある客が来てくれるはずなので、顧客への対応はまだしやすいといえるのではないか。

いきなり商品の機能を話されても…

しかし、それにも関わらず、いきなり「この○○は業界でも最高の性能を誇っていて…」といった商品(サービス)の特徴を延々とする営業マンがいる。そういう営業マンに限って、こちらが質問をすると面倒くさそうに応えたり、それが営業マンにとっての想定外の質問だったりした時には、見下したような態度をとったりする。

きっと、それで商品が思うように売れない場合は、社内に対しても「商品が悪い」と言い立てるのだろうと考えたりする。「商品が悪いから売れないのだ」という意識では、売れないことの理由を自分を振り返ることなくすべて他責にしていて、まったく自分の成長にも結び付けることができない。

客の悩みを解決する店員

逆に、店舗に行くととっつきやすい店員もいる。先日も、私がICレコーダーの売り場の前で思案していると、「どういった用途をお考えですか」、「録音時間はどのぐらい必要ですか」、「音楽は聞かれますか」といったことを矢継ぎ早に質問され、「それなら容量が○○あるこれらの機種が良いのではないでしょうか」と2機種を手にしてきた。

もともと、数ある機種の中でどれにしようかと迷っていた。何となくデザイン的に好みのものを手に取っていたのだが、それで私の悩みが解決してとても助かったという印象がある。料金は私の当初の予想より少し高めだったが、得られるメリットを考えればまったく気にはならなかった。

気配りは心がけの問題

あるコンピューターのソフトウエア会社を訪問した時、商品をたくさん売る営業マンとそうでない営業マンがいるという話になった。たくさん売る営業マンにその秘訣を聞くと、「ウチの商品が良いから」という。そうでない営業マンに聞くと、「ウチの商品のここが悪いから」という。

2人の違いは顧客を見ているかどうかではないだろうか。決してそれはテクニックだけの問題ではない。客に対する気配りができるかどうかは、普段の心がけの問題だろう。それができない営業マンは商品が売れないだけならまだしも、会社の悪口まで言い出しかねないので要注意だ。