電話のコールバックとは、電話を受けた方が電話をかけた方に電話を折り返すことを指します

電話の「コールバック」という言葉をビジネスシーンで聞いたことがあるでしょうか。
仕事で受電や架電を行ったことのある方ならご存知かもしれません。電話のコールバックとは、電話を受けた方が電話をかけた方に電話を折り返すことを指します。
本記事では、電話のコールバックの仕組みを改めて解説するとともに、コールバックを行うことによるメリットやデメリットについてもご紹介していきます。

電話コールバックとは?基本の仕組み

電話のコールバックとは、「電話を折り返す」という意味で使われます。
基本的には受電側が「折り返しお電話いたします」と伝え、架電側が「わかりました」と了承することで成立します。
例えば、名指し人が不在だった場合や、確認作業で保留が長くなりそうだと判断した場合は、受電者側から折り返しを提案することが電話対応の基本となります。
その他、社内の内線電話などで、「いま手が離せないので10分後に折り返します」と伝える行為もコールバックと言えるでしょう。

また、受電できなかった着信番号に対して、着信側から折り返し電話をかける行為についても「コールバック」と言います。例えば、会議中にスマホに着信があっても受電できないため、会議の終了後に着信番号に電話をすることもコールバックです。

コールバックで実現する効率的な顧客対応

状況に合わせてコールバックを行うことは、効率的な顧客対応に繋がります。
例えば、保留しておくことも出来るけれども待つには長いと感じる時間の場合、コールバックを提案する方が効率的かつ好印象と言えるでしょう。
なぜならば、保留している間は両者ともに電話から離れることができません。
コールバックすれば、相手の方は別の作業が行えます。

具体的な例を挙げると、下記のような状況です。

① 名指し人や担当者が席外しの場合
架電者:「〇〇さんはいらっしゃいますか」
受電者:「申し訳ありません。あいにく〇〇は席を外しております。5分ほどで戻る予
定ですので、戻り次第折り返しご連絡させていただいてもよろしいでしょ
うか」
  架電者:「わかりました。戻られたらお電話ください」

② 質問の確認作業に時間がかかる場合
架電者:「~~の商品はいつごろ入荷されますか」
受電者:お問い合わせありがとうございます。本商品の入荷についてお調べします
が、輸入品のため確認に少々お時間を要します。
申し訳ありませんが、5分後にこちらから折り返しお電話させていただいて
もよろしいでしょうか」
  架電者:「わかりました。お電話ください。」

電話コールバックのデメリットは?

緊急の電話の場合は、なるべくその場で回答を行う方が良いでしょう。

電話のコールバックを行う背景には、「相手を長い保留で待たせない」などの理由があります。
しかし、よかれと思って提案したコールバックが、デメリットになってしまうこともあります。
例えば、トラブルや事故、貴重品の紛失などの緊急を要する電話の場合は、多少保留時間が長くなってもその場で対応、回答したほうが電話相手は安心するでしょう。
時間がかかるからとコールバックを行うことで、いつ解決できるのかわからないとう不安から、不信感や不満につながってしまう可能性があります。
緊急の電話の場合は、なるべくその場で回答を行うか、難しい場合は明確な折り返し時間と、担当者名をしっかりと伝えて納得してもらう必要があります。

電話コールバックの顧客満足度を向上させる4つのメリット

状況に応じて電話のコールバックを行うことは、顧客満足度を向上させることにもつながります。
本項目では、電話のコールバックで得られるメリットを5つご紹介します。

メリット①通話料金を気にしなくてよい

架電者である顧客や取引先に最低限の通話料金しか負担させないというメリットがあります。
クレームや一般消費者からの問い合わせの場合は特に、「どうしてこちらが通話料金を負担しなければならないのか」という不満を感じる方もいらっしゃいます。
電話のコールバックを行うことは、このような不満を解消します。
さらに、通話料金を気にかけてもらえているという信頼感につながります。

メリット②待ち時間を有効活用できる

こちらも「コールバックで実現する効率的な顧客対応」の項目で解説しましたが、長時間の保留は電話機の前から動くことができません。
しかし、おおよその時間を伝えたうえでコールバックを行うことで、顧客や取引先は待ち時間の間に他の用事や業務を行うことができます。
顧客にとっても時間の有効活用ができるメリットがあります。

メリット③落ち着いて話が聞ける

受電者が常に落ち着いた環境とは限りません。特にスマホに電話をかける場合は、電車のホームや街の雑踏の中で受電する場合もあります。
しかし、騒がしい場所では何度も用件を聞き返すなど、会話もスムーズにいきません。
落ち着いた環境からコールバックを行うことで、しっかりとスムーズな会話ができるため、顧客や取引先も安心して会話に集中できます。

メリット④フォローがしっかりできる

架電者からの問い合わせ内容や用件によっては、受電者で別途資料を閲覧する必要や、他部署に確認を行う必要があります。
その場であやふやな回答をする、もしくは何度も保留を行うなどの行為は、架電者である顧客や取引先を不安にさせます。
しっかりと準備と確認を行ったうえでコールバックをすれば、顧客や取引先は安心して今後もやり取りを行うことができます。

コールセンターでの電話コールバックの2つの種類

連絡を折り返すためのコールバックと通話料金を抑えるためのコールバックがあります。
企業における基本的な電話のコールバックについてご説明してきましたが、コールセンターやカスタマーセンターでの電話のコールバックとは、一般企業の電話コールバックとは少し違った意味を持ちます。
まず、コールセンターやカスタマーセンターにおける電話のコールバックには、大きく分けて2種類あります。

① 連絡を折り返すためのコールバック
コールセンターやカスタマーセンターでは、頻繁に電話が鳴るため、タイミングによってはオペレーターが全員話中ということが起こりえます。そんな時、受電は出来なくとも着信だけは残るシステムを利用します。手が空いたオペレーターが着信番号に発信し、受電できなかったお詫びと、用件の聞き取りを行います。これが「連絡を折り返すためのコールバック」です。

② 通話料金を抑えるためのコールバック
コールセンターやカスタマーセンターがフリーダイヤル番号を利用していない場合、顧客から問い合わせが入った際に「通話料金がかかってしまうため、こちらよりお電話いたします」と折り返しの電話を提案することがあります。
これが「通話料金を抑えるためのコールバック」です。

通信技術を活用した自動コールバックの仕組み

IVR(自動音声応答システム)やAIを活用して、電話で人が折り返しを提案するのではなく、「自動的なコールバック」を行う企業も

近年では、IVR(自動音声応答システム)やAIを活用して、電話で人が折り返しを提案するのではなく、「自動的なコールバック」を行う企業もあります。
馴染みのあるIVRでいえば、「Aのお問い合わせの方は1番を、Bのお問い合わせの方は2番を、その他の方は9番を押してください」といった自動アナウンスではないでしょうか。

IVRとAIを活用した自動コールバックでは同様に、「担当者からの折り返しが必要な方は3番を押してください」や、「折り返し先のお電話番号を入力してください」、「折り返しの希望日(時間)を入力してください」という自動アナウンスを流し、架電者に番号をプッシュしてもらいます。

つまり、自社の従業員が受電を行わなくとも、折り返し先の情報を入手することができるという仕組みです。
このような自動コールバックシステムは、コールセンターやカスタマーセンター以外にも、人手不足で悩んでいる企業や、受電応対に追われている企業、担当者が長期出張や長期休暇の場合などにも活用できます。

コールバックシステム選定で押さえるべきポイント

自動コールバックシステムの利用を検討する際に、選定ポイントがいくつかあります。
例えば、IVRやAIにどの程度の電話対応を任せるかということもポイントの1つでしょう。
基本的にコールバックに促すのか、もしくは、よくあるFAQや申込受付、資料請求やその他の問い合わせをできうる限りAIが応対するのか、という点です。
イレギュラーな質問やAIが対応できないものに関してのみ、担当者からのコールバックの予約を行うサービスもあります。
また、コールバックを行う日時の予約に関しても、プッシュ型ではなく、SMSに予約フォームを送信できるサービスもあります。

しかし、自社にかかってくる電話の多くが「相談事」や「担当者に話を聞いて判断する事柄」である場合、AIのFAQ対応が活かされません。
自社でどの程度の電話が鳴っており、また、どのような電話内容が多いのか、夜間や休日の受電対応も必要か否かを精査した上で、自動コールバックシステムを検討する必要があるでしょう。

成功例に学ぶコールバックシステムの活用法

医療機関やクリニックなど、電話での予約受付を主に行っている業界では、自動コールバックシステムを利用することで患者の満足度が高まったという成功事例があります。

例えば、Aクリニックでは、昼休みなどの営業時間外や、電話が混みあっている場合、自動コールバックシステムを活用しています。
予約希望の場合は、IVRとSMSの併用で予約日時を受け付けています。
その他、相談事や口頭で質問したい内容などは、営業時間内にコールバックを行えるように設定しています。
自動コールバックシステムの活用により、「以前よりも予約が取りやすくなった」、「こちらからかけ直すばかりじゃないので楽」と口コミが広がり、通われる患者が増えたということです。

業界別の成功事例紹介

医療機関やクリニック以外でも自動コールバックシステムを活用して成功している事例を一部ご紹介します。

不動産業界

不動産業界でも1人、もしくは少人数で経営を行っている場合、内見対応や物件の下見等で事務所に誰もいない場合があります。
しかし、不在時の内見希望や物件資料の取り寄せ希望の電話は機会損失に繋がります。
自動コールバックシステムを活用すれば、希望内容を伝えたうえで、折り返し時間の予約ができるため、安心して依頼が出来るようになります。

タクシー業界

タクシーの配車希望の電話は24時間365日あるため、ドライバー以外に受電対応の人手不足が深刻です。
IVRを利用した自動コールバックシステムを利用することで、配車希望はそのまま受け付けることができます。
そして、車両が到着した場合と、車両が見つからない場合のみコールバックシステムで顧客へ連絡をいれます。
人員不足を解消しながら、さらに業務効率化が図れる仕組みです。

電話コールバックでよくある失敗と対策

対策としては、基本的なことですが「復唱確認を行う」ことと、「メモをしっかりと取る」ことが大切です。
電話のコールバックを行う際、気をつけなければならないポイントがあります。

よくある失敗に「折り返しの希望日時を間違える」があります。
例えば、から「明日の10時から11時の間にお電話ください」と言われていたにもかかわらず、誤って違う日時に連絡してしまうなどの失敗です。
このような失敗は、指定した日時じゃないタイミングで電話がかかってくることへの不信感や、しっかり話を聞いていないのでは?という信頼性の低下につながってしまいます。
対策としては、基本的なことですが「復唱確認を行う」ことと、「メモをしっかりと取る」ことが大切です。
もし担当者に伝言メモとして渡す場合は、わかりやすく簡潔に「折り返し希望日時:〇月▽日10時~11時の間」と書いて渡すと良いでしょう。

コールバックシステムと電話代行サービス

コールバックシステムは、IVRやAIを用いて顧客満足度の向上を図りますが、類似のサービスに「電話代行サービス」があります。
大きな違いは、電話代行サービスは教育を受けたオペレーターが代わりに受電を行うということです。
つまり、AI等が対応するか、人が対応するかの違いがあります。
電話代行サービスのメリットとしては、人が対応するため、一辺倒な対応ではなく臨機応変な受け答えができる点です。
折り返しを提案するにしても、しっかりと相手の用件を聞き取りますので、安心感が違います。
また、SMSなどでコールバック予約フォームを送られても、「WEB登録は苦手」「小さな文字は読めない」という方にも、電話代行サービスであれば、折り返しの希望日時等を口頭でうかがうことができます。

また、電話代行サービスは、契約社に対して受電した用件を随時報告します。
簡潔な文面で架電者の社名や名前、電話番号、用件、折り返し希望日時、必要があれば架電者の様子や雰囲気などを記載したメールやチャットをお送りします。
どのような業種でも利用可能な点や、電話一次応対であればリーズナブルな料金設定である場合が多いです。

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まとめ

本記事では、電話でのコールバックの仕組みと、自動コールバックシステムについて主にご紹介しました。
自動コールバックシステムを利用することでコールバックの数を減らしたり、営業電話や迷惑電話をブロックしたり、顧客と連絡が取りやすくなったりします。
また、AIだからこそ24時間365日受電対応を行っていても疲れない、一定の品質を保っているという点もメリットと言えるでしょう。

しかし、「本当は担当者(人)に対応してほしい」という方も実際は多くいます。
だからこそ、折り返しの電話を希望される方はいなくなりません。
応対品質の良い電話代行サービスであれば、最初から人が対応してくれるという温かみや安心感、臨機応変な回答ができる強みがあります。

もちろん、どちらのサービスもメリットデメリットがありますので、自社にあったサービスを導入していただくことが一番です。
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