社内向け「経費削減アイデア募集」がうまくいかない3個の理由とその対策

経費削減アイデアの募集をしているのに全然アイデアが集まらない、出ても採用に至るほどのいいアイデアが出てこない、と悩んでおられる経営者は多いかと思います。
社内で経費削減アイデアの募集がうまくいかないのには原因があり、その原因を知らないことには募集してもうまくいきません。

社内向けの経費削減アイデア募集がうまくいかない3個の理由と、その対策についてまとめましたので、経費削減の取り組みがうまくいっていない企業はぜひ参考にしてください!

自分がやるべき仕事ではないと感じている

経費削減の取り組みは、企業にとってメリットがありますが、従業員にとってはそれは自分がやるべき仕事ではないと感じるため、社内での経費削減アイデアの募集がなかなかうまくいきません。
自分の仕事であると感じていれば真剣に経費削減のアイデアを考えようと思いますが、仕事ではないと思うことに力が入りにくいのは当然のことです。

 経費削減アイデアを募集しているのに、全然いいアイデアが出てこないという場合、従業員がそれは自分がやるべき仕事ではないと感じている可能性が高いと思われます。
自分の仕事ではないと感じている従業員が、他の仕事を中断して経費削減アイデアを考えたり、仕事外で考えようとはなかなか思わないので、仕事と感じていないことが経費削減アイデアが出てこない原因のひとつと考えられます。

成果が見えない

家庭で節約をしていても、効果が実感できないと途中でやめてしまいたくなりますよね。
企業でも同じで、経費削減の成果が見えないと力が入りにくいですし、経費削減のアイデアがなかなか出てきません。

経費削減をスタートした当初はきちんと取り組むものの、効果が見えない状態で続けていると「本当に効果があるのか?」という疑問や不満が生じ、だんだん経費削減の取り組みが廃れていってしまいます。

実際には経費削減の効果はあるにも関わらず、従業員がその効果を感じられないことで持続できないのはもったいないことです。
企業でも家庭でも、効果が感じにくい節約への取り組みは徐々にやらないようになってしまいます。

既存の経費削減の取り組みに効果が感じられていないと、アイデアを出してもあまり効果がないだろうなという気持ちになるので、頑張って経費削減アイデアを出そうという気になかなかなりにくいです。

閉塞的になってしまう

会社の方針やオフィスの習慣から閉塞的になっていると、新しい経費削減アイデアが出にくくなります。
言わば固定概念にとらわれてしまい、違った角度で経費削減の方法を考えられないようになっている状態です。

他の会社から転職してきた従業員が前の会社での経費削減の取り組みをアイデアとして出しても、うちの会社では難しいなとか、うちのやり方には合っていないなというように閉塞的に考えてしまうと、せっかくのいい経費削減アイデアも採用されずに消えてしまいかねません。

同じ職場に長く勤めていると、すでに取り組んだことがある経費削減は多くなるので、どうしても新しい経費削減アイデアは出にくくなります。

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対策その1. 社内でプロジェクトを立ち上げる

経費削減を実行するのは従業員であるため、経営者が独断で考えてもなかなかうまくいきません。
そこで、社内でプロジェクトを立ち上げることにより、従業員が自ら考えて実行できる経費削減のアイデアが出やすいようにします。

ひとつの部署だけでチームを組むと、他の部署での経費削減の取り組みが浸透しにくいので、各部署から経費削減に取り組む人材を何人か集めた方が良いでしょう。
プロジェクトにすることで明確に仕事であると割り切ることができるので、ただ経費削減アイデアを募集するよりも効果があります。

対策その2. 経費削減コンサルタントに依頼する

社内でプロジェクトを立ち上げるのが難しい場合、経費削減を専門とするコンサルタントに依頼するのも効果的な方法です。
コンサルタントは、多用な業種の経費削減のアイデアを持っていますので、その会社に合った経費削減の方法を提案してくれます。

プロのコンサルタントが調査から計画まで行ってくれるので、従業員に負担がかかりません。
もちろん依頼料はかかりますが、長い目で見ると成果の高い経費削減を続けることで依頼料以上の経費削減効果が期待できます。

対策その3. 成果を見えるようにする

たとえば今月は前月と比べて10%の経費削減ができ、金額に換算すると10万円分の経費削減効果がありました、と成果を目に見える形にすることで従業員に経費削減はこれだけ効果があるのだと知ってもらうことができます。

成果を見えるようにすれば、経費削減の取り組みが持続しやすいのはもちろんのこと、効果があるなら他にも経費削減アイデアを考えてみようかなという気にもなります。