ヘルプデスク・コールセンター・サポートデスク

【目次】
ヘルプデスクとは
他の職種との違い
職種
ヘルプデスクの業務内容とは
社内デスク
社外デスク
監視オペレーター
ヘルプデスクを設置するメリット
社内の業務が円滑に進む
顧客の満足度が上がる
ヘルプデスクの問題点
幅広い業務内容
問い合わせ対応の負担が大きい
問題点の解決にはヘルプデスクサービス(コールセンター代行会社へのアウトソーシング)がおすすめ
ヘルプデスクサービスの種類
ヘルプデスクサービスの費用相場
業務内容1:一次対応
業務内容2:問題解決まで対応
業務内容3:365日24時間対応
ヘルプデスクサービス(ヘルプデスクのアウトソーシング)を導入するメリット
メリット1:スタッフの負担が減る
メリット2:人材不足の解消ができる
メリット3:会社の信用度があがる
メリット4:業務の効率化を図ることができる
ヘルプデスクサービスを選ぶ際のポイント
ポイント1:自社の求めるサービス内容の有無
ポイント2:業種別の実績の有無
ポイント3:イレギュラー対応の可否
ポイント4:対応のスピード感
ポイント5:情報の取り扱い方
ポイント6:コミュニケーション力
まとめ

ヘルプデスクとは

ヘルプデスクという仕事をご存知でしょうか。

ヘルプデスクとは、サービスや商品の技術的な問い合わせ窓口で対応する仕事を指します。例えば、携帯ショップで窓口のスタッフの方が、操作方法や設定方法がわからなくて問合せしているのを見たことがありませんか?その電話に応対する仕事です。エンドユーザであれば、ソフトウェアの設定方法がわからない、パソコンの初期設定がわからない時に問合せする窓口です。

今では、ITの運用を支える仕事と言えるでしょう。
昨今、IT企業でも「顧客満足度の向上」を目標としているところは多いです。そして、顧客満足度をより効率的に向上させるためには、このヘルプデスクは必要不可欠だと言われています。なぜなら、電話でのお問合せは、他のチャネル(SNSやE-mail、問合せフォーム)よりも顧客の感情が大きく振れているからです。電話で問合せされる内容、質問、疑問、クレーム、これらの内容を改善することで飛躍的に顧客満足度を向上向上することができます。顧客満足度を向上させるためにはいくつかのKPI(重要業績評価指標)を設定する必要がありますが、ヘルプデスクを運用すると、顧客の不満や要望、困っていることの中でも顧客の気持ちへ大きな影響を与えるものを把握することが出来るので、システムやアプリの改善ポイントを効果的に把握でき、顧客維持率(継続率)が上がるとされています。

 それらのヘルプデスクは、エンドユーザの電話対応を行いますから、高額な人件費(アウトソースするにしても)を負担する必要があり、効率的、効果的なヘルプデスク運用のためにも、KPIの設定は不可欠です。しかし、ヘルプデスクのKPIというと、ヘルプデスク運用自体のKPIを設定しがちになり、低コストでの運用、もしくはコール数等の対応力のKPI設定がメインとなってしまっている企業が多いです。
 せっかくヘルプデスクを開設し、システムやアプリの効果的な改善や、ヘルプデスク自体が顧客へ好印象な対応をすることで、顧客満足度向上、顧客体験の向上へつながるKPIを主体とし、運用効率や費用効率を求めるKPIはサブとして設定することが望ましいです。

他の職種との違い

さて、ヘルプデスクが必要不可欠だということはわかったけれど、他の仕事と明確にどう違うの?という疑問が出てくると思います。そこで簡単に他の仕事との違いをご説明します。

職種

違い1:コールセンター

 コールセンターも顧客からの問い合わせ対応やクレーム対応がありますが、システムに限った話ではなく、あくまでも「商品やサービスの電話での問い合わせ先」です。
また、コールセンターには、問い合わせを受けるインバウンド業務だけでなく、アウトバウンド業務も含まれています。アウトバウンド業務では、電話を発信して顧客とアポイントを取ったり、商品を説明したり、サービスの案内をしたりします。

 ヘルプデスクには、アウトバウンド業務はありません。システムの困りごとやトラブルの解決を行うことに特化していると考えるといいでしょう。そして、コールセンターのように電話だけではなく、トラブル対応としてメールやチャットで返答することもあります。コールセンター代行会社が、ヘルプデスクを業務委託で受けるケースもございます。

違い2:プログラマー

 プログラマーとは、プログラム言語を用いてシステムのプログラミングを行います。SEと似ているように感じますが、SEはシステムの設計書を作る仕事、プログラマーはその設計書に沿ってプログラミングする仕事です。
 また、プログラミングした後に不具合なくシステムが円滑に動くかどうかのテストを行うこともプログラマーの仕事です。SEが作成した設計書通りにプログラミングしてもうまく動作しない場合は、SEと連携して設計書を修正することも行います。

違い3:SE

 SEとは、顧客の要求に応じてシステムの大枠を決め、設計書を作る仕事です。そのため、直接会って話を聞いたり、電話やメールでやり取りしたり、顧客(この場合はBtoB)と直にやり取りすることが多い仕事です。顧客が納得する設計書を作るために、要望を聞き取るヒアリング力が必要とされています。
 作成した設計書はプログラマーに渡してプログラミングや動作テストをしてもらいます。ヘルプデスクはすでに出来上がったシステムに関してのトラブル対応を行いますが、SEはゼロから設計書を作る技術や知識が必要です。

違い4:社内SE

 社内SEとは、社外の顧客からの依頼で設計書を作るのではなく、社内のシステムの設計書を作る仕事です。たとえば、社内の顧客管理システムや、勤怠管理システムなど。社内のスタッフのヒアリングを行い、設計し、その後の管理も行いますので、他部署でもそれぞれの業務の流れや社内の現行システムを深く理解しておく必要があります。なお、社内SEは困りごとやトラブルが起きないようにシステムの設計やメンテナンスを行いますが、社内のシステムトラブル対応自体を社内SEが行う場合もあります。この点がヘルプデスクとの明確な線引きが難しいとも言われています。

違い5:サービスデスク

 サービスデスクとは、サービスや商品の技術的な問い合わせ窓口という意味で、ヘルプデスクと同じ意味で使われることが多々あります。違いとしてはサービスデスクではヘルプデスクよりも能動的に動くことが出来る、と言う点です。たとえば、社内であれば、問い合わせが来る前にサービスデスク側でシステムの不具合を見つけて解
決したり、よくある質問をFAQ形式にしてサービスデスク側から発信したりも出来ます。

 ちなみに、似た用語としてサポートデスクがありますが、こちらもサービスや商品の技術的な問い合わせ窓口であり、サービスデスクよりもヘルプデスクと同義語として使われていると考えて問題ないでしょう。

ヘルプデスクの業務内容とは

他の職種について代表として簡単に5つ説明しましたが、肝心なヘルプデスクの業務内容とは具体的にどのようなものなのでしょうか。業務内容は大きく3つにわけられます。

社内デスク

 社内に向けたヘルプデスクですので、社内のスタッフからの技術的な問い合わせや困りごとに対応する仕事です。
システムの操作方法がわからなくて困っている場合は、社内のスタッフに直接教えに行きます。もし、要望があればシステム操作のマニュアルの作成を行う場合もあります。そのほか、社内のITに関する環境を整えることも仕事内容に含まれます。具体的にはA機器のメンテナンス、OSのインストールやアップデート、サーバーの構築、インターネットの環境の整備やセキュリティ強化など。トラブル対応だけでなく、トラブルを事前に防ぐメンテナンスや環境整備の仕事という意味では、社内SEと仕事内容の明確な線引きが出来ないところもあります。総務のPCやネットワーク、ITに特化した担当という認識で良いかもしれません。IT担当と言われているケースもあります。

社外デスク

 社外に向けたヘルプデスクですので、社外の顧客からの技術的な問い合わせや困りごとに対応する仕事です。社外からの問い合わせ方法は電話だけでなく、メールやチャットなどがあります。エンドユーザー対応だけでなく、代理店対応等も含まれます。各携帯電話会社が、販売代理店のショップからの対応窓口として開設、運用されているケースが良く見受けられます。(但し、この場合も、子会社やグループ会社のコールセンター業者へアウトソーシングしているケースが多いですね)

 社内ヘルプデスクと違って、直接会ってトラブルを解決したり、目の前で操作方法を教えたりすることはほとんどありません。電話、メールやチャットの説明、もしくはマニュアルを添付して送信する等の対応で、操作方法や解決方法をお伝えします。

 そのため、問題解決を行うための専門的なITの知識以外にも、顧客の意図を込むコミュニケーションスキルも求められます。企業によっては社外ヘルプデスクとコールセンターを兼ねていたり、社外ヘルプデスクとサービスデスクを兼ねていたりすることもあります。

監視オペレーター

 監視オペレーターは社内デスク、社外デスクのような問い合わせ対応や困りごとに対応とは少し異なります。具体的にはサーバーやネットワーク機器の動きに問題がないかを監視し、異常があれば社内外の報告先に報告をするというシステムの運用・保守・管理などが主な仕事です。また、サーバーやネットワークに異常がない時でも、稼働状況を確認してシステム運用の効率化や更なる安定化を考えることも行います。状況によっては報告後の原因調査や復旧作業も行いますが、システム構築やプログラミングはしません。サーバーやネットワーク機器はずっと動いているものなので24時間365日の監視が必要になりますが、勤務は交代制で監視には専用の監視ツールを使うことが多いです。

ヘルプデスクを設置するメリット

ここまででヘルプデスクのある程度の仕事内容が理解できましたね。では、ヘルプデスクを設置するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

社内の業務が円滑に進む

 社内ヘルプデスクが無い場合は、トラブルや困りごとごとに問い合わせ先の部署が異なったり、問い合わせする人が異なったりと、確認するだけでも時間がかかるもの。社内ヘルプデスクを設置している場合、社内のシステムトラブルや困りごとの確認先が統一されているので問い合わせ先に迷うことがありません。
 また、即座に困りごとに対しての回答、もしくは現場に来て対応してくれるので、社内の業務が円滑に進むというメリットがあります。ヘルプデスクで即時対応できないことも社内ヘルプデスクから他部署との連携を取ってくれるので、自分で問い合わせの部署や人を探す必要がありません。監視オペレーター業務も行っているのであれば、サーバーやネットワークに関しては問い合わせる前にトラブルが解決していることも。ネットワークや、システム、ネット環境等、社員全員が同等のITリテラシーを持つこと、又向上させることは、難しくなっています。ヘルプデスクを開設することで、全社員の業務効率向上をサポートします。

顧客の満足度が上がる

ヘルプデスクで解決エンドユーザーの笑顔

ヘルプデスクでエンドユーザーの満足度向上

 社外ヘルプデスクが無い場合、顧客はトラブルや困りごとが起こった時に営業マンや代表電話に連絡を取るしかありません。しかし、営業マンや代表電話で受電をするスタッフはその場でシステムトラブルに関しての回答や対処が出来ないことがほとんど。営業マンが対応できる内容であったとして、商談中等でいざという時に連絡が取れない時があります。
 もし、社外ヘルプデスクがあれば、顧客の問い合わせ先は統一され、更にヘルプデスクのスタッフが即座に回答や対処することが出来ます。ヘルプデスクがあることで統一された迅速な対応が出来るので、確実に顧客満足度が上がるといっていいでしょう。

ヘルプデスクの問題点

メリットだけではなく、ヘルプデスクを設置することで起こる問題点も考えていきましょう。

幅広い業務内容

ヘルプデスクの業務範囲は、企業によって異なります。会社によっては社内SEやサービスデスクの業務と兼任することもあります。業務範囲に統一された明確な区切りがなければ、あれもこれもやってほしいと業務範囲が広くなりがちです。しかし、幅広い対応が出来る社員は、スキルも高く他の専門職につけたいというのが管理者の気持ちではないでしょうか?
 業務範囲が広ければ広いほど効率的に働くことを求められたり、多くの知識や技術を求められたりすることもあります。ヘルプデスクとして働きだす前に、この企業では、ヘルプデスクとはどこまでの業務範囲なのかを確認するといいでしょう。

問い合わせ対応の負担が大きい

 社外デスクでは、社外の様々な人が問い合わせをしてきます。「幅広い業務内容」の話とも重なりますが、企業によっては人員削減や人手不足から社外デスクとコールセンタースタッフとを兼任して行うことは、多々あります。コールセンターと兼任していなくとも、電話してきた相手がヘルプデスクとは何かを理解していない場合、システムとは全く関係ない話で長時間の電話対応を強いてくるなんてこともあります。

 中には理不尽な怒りをぶつけてきたり、自分の誤操作を認めずシステムの不具合と決めつけて謝罪を求めたりされることもあるでしょう。このような場合でも顧客満足度を下げないように根気よく丁寧に説明したり、問題解決に導いたりするスキルが求められますので、精神的負担が大きいところがあります。

問題点の解決にはヘルプデスクサービス(コールセンター代行会社へのアウトソーシング)がおすすめ

 ヘルプデスクを設置しても幅広い業務内容や精神的負担が大きいことからすぐに人が辞めてしまったり、そもそも人手不足だったり、スキルのあるスタッフが集まらなかったりと、ヘルプデスクに対して必要性を感じつつも課題に頭を悩ませている企業も多いでしょう。

 そんなときは、「ヘルプデスクサービス」がおすすめです。ヘルプデスクサービスとは、社外デスクを外注できるサービスです。通常は、自社内に設置して自社の社員が対応する「サービスや商品の技術的な問い合わせ窓口」を、別の会社に委託して対応してもらうことが出来るのです。
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ヘルプデスクサービスの種類

社内デスクや社外デスクを外注するとは、どのようなことなのか、もう少し詳しくご説明しましょう。
ヘルプデスクサービスには、様々なプランやサービスがあります。もちろん、ヘルプデスクサービス(コールセンター代行)業者やプラン、サービス内容によって費用が異なります。

たとえば、「ヘルプデスクサービスのスタッフに常駐してほしい」のか、「社外デスクをヘルプデスクサービス業者の社内に設置して対応してほしい」のかによっても契約内容は大きく違います。

自社にヘルプデスクサービスのスタッフを派遣して常駐してもらう場合は、ヘルプデスクサービスのスタッフがすぐに解決できない内容でも自社のスタッフがすぐにサポート出来たり、突然のシステムトラブルなどにも臨機応変に対応が出来たりするメリットがあります。デメリットとしては、常駐してもらうためのスペースや設備の確保が必要になるということでしょう。派遣費用としても、ITスキルを求めるなら、相当なコスト負担となります。

ヘルプデスクサービス(コールセンター代行)業者の社内にヘルプデスを設置してもらう場合は、オンライン型、もしくはセンター集約型とも言われています。オンライン型の場合は、ヘルプデスクサービスのスタッフが即時に解決できない問い合わせ内容は、いったん依頼主の企業に指示を求めることになります。しかし、自社内にヘルプデスクのためのスペースや設備の確保は不要ですので、気軽にヘルプデスクを設置することが出来ます。また、ヘルプデスクサービス業者によっては、24時間365日対応OKというところもあります。自社の営業時間や営業曜日にあったところを探すことも大切ですね。

ヘルプデスクサービスの費用相場

気になるのは外注する際の費用面ですよね。ヘルプデスクサービスの費用相場はどれくらいなのでしょうか。業務内容別にして見てみましょう。

業務内容1:一次対応

一次対応は、マニュアルでわかる簡単なことであればヘルプデスクサービスのスタッフが回答します。基本的には一次対応なので解決は依頼主の企業が行います。
ヘルプデスクサービスから依頼主の企業へ報告が入りますので、その後の対応は依頼主の企業が行います。一次対応とはいえ、問い合わせ主からの質問内容やクレーム内容を確認した上で要点をまとめて報告をくれますので、今までより確実に業務の効率化が図れます。担当者は、事前に調べた上で電話やE-mail、SNSで回答出来ますので効率的に対応出来ます。また、意味がないのでは?と思われるかもしれませんが、エンドユーザー対応の場合、この一次対応でオペレーションしてもらいます。技術的なことだけを社内のヘルプデスクは報告してもらい、支払いやその他の内容に関しては、ヘルプデスクサービス(コールセンター代行会社)で対応してもらいます。

費用相場としては、問い合わせ件数によって異なります。
月に100件の問い合わせで月額10万円程度、月に1,000件の問い合わせで100万円程度とされています。コール数や、対応時間、チャンネル数(同時通話回線数)、Q&A(マニュアルのボリュームによって異なる)

業務内容2:問題解決まで対応

自社のヘルプデスクのように基本的に問題解決まで行う場合、システムの専門的な知識が必要になります。その分、費用はあがりますが問い合わせから問題解決まで行ってくれて、どのように解決したのか報告をしてもらえます。対応範囲、業務内容により異なりますが、ほぼ100%対応してもらう場合は、自社内の業務負担はかなり軽減されると考えていいでしょう。

費用相場としては、問い合わせ件数、チャンネル数、対応時間、応対時間、マニュアルのボリューム等によって異なります。簡単なものであれば、月に100件の問い合わせで月額15万円以上、月に1,000件の問い合わせで150万円程度とされています。

業務内容3:365日24時間対応

せっかく外注するなら365日24時間対応を・・・と、考える企業も少なくないでしょう。この場合は深夜の人件費や休日の人件費が発生しますので、平日の日中のみの対応よりもどうしても費用はあがります。費用相場としては、問い合わせ件数によって異なります。
月に10件の問い合わせで月額20万円程度、月に100件の問い合わせで50万円程度とされています。

また、その他、費用が月額固定型なのか、従量課金型なのかによっても料金が異なります。
①月額固定型は、コールセンターと同じでデスク数、一席(1回線)何時から何時1名配置 × 何席 + 管理料で何コール受電しても同じ料金です。

②月固定 + 従量課金のハイブリッド型。たとえば、「月に100件までの対応で月額10万円」と決まっているため、月に5件の対応でも100件の対応でも支払いは10万円です。上限を超えなければ一定の支払いになるので、予算が組みやすいところがメリットですね。

③従量課金型は、「1件の対応につき1,000円」と決まっているため、月に5件の対応であれば支払いは5,000円、100件の対応であれば支払いは10万円です。月によって支払いのばらつきが出てきますが、問い合わせが少ない時期には費用を抑えられるところがメリットです。

但し、①は、必ず1回線はつながります。②と③は、他のクライアントと共用で回線を利用するので話し中になることもあります。つながりやすさは、基本的には、①>②>③となりますね。

金額一部参考:「【業務内容別】外注費用の相場」とは 

ヘルプデスクサービス(ヘルプデスクのアウトソーシング)を導入するメリット

ヘルプデスクサービスを導入することによるメリットはどんなものがあるかを具体的に4つご紹介します。

メリット1:スタッフの負担が減る

「ヘルプデスクの問題点」でもあげたように、ヘルプデスクを設置する必要性を感じていても、自社スタッフで対応するとどうしても負担が大きくなって不満が出ます。幅広い業務内容に加え、問い合わせ対応にはどうしても時間がかかるもの。相手にわかるように専門的な知識を説明することは精神力も必要になります。このことから、既存社員を配置すると退職してしまう人も少なくありません。

しかし、ヘルプデスクサービスを利用すると、この問い合わせ対応にかかる膨大な時間から解放されますね。ヘルプデスクサービスのスタッフから不明点を質問されることはあっても、質問内容やクレーム内容をじっくり聞いて要点をまとめるところまではしてくれます。社内のスタッフの時間的、精神的負担は大幅に軽減されると言えるでしょう。実際、電話対応は、相手の意図を汲んだり、要点を聞き取ったり、わかりやすい説明や、好印象を与える話し方等、相当なスキルが必要です。不得意な人、慣れない人材で対応するとクライアントやエンドユーザーへの印象も悪くなるでしょう。

メリット2:人材不足の解消ができる

「問題点の解決にはヘルプデスクサービスがおすすめ」であげたように、ヘルプデスクを設置してもスタッフがすぐに辞めてしまったり、常に人手不足だったり、スキルのあるスタッフが集まらなかったり・・・ということが往々にして起こります。
そんなときに、ヘルプデスクサービスを利用すれば、問い合わせ対応を行うスタッフ分の雇用は不要になります。もし、人材が充足したらヘルプデスクサービスを解約すればいいですし、また、足りなくなれば改めてヘルプデスクサービスを利用すればいいので臨機応変な対応が出来るのです。その他、人材が充足しても新しいシステムのリリース時や会社の繫忙期のみヘルプデスクサービスを利用するなど、ヘルプデスクサービスを上手く使えば人材不足での悩みが解消できます。

メリット3:会社の信用度があがる

社内のスタッフの負担が減れば、その分、他の業務へ注力できます。また、時間的にも精神的にもいっぱいいっぱいだとどうしてもミスが増えますよね。特に社外デスクの場合は、小さなミスでも会社全体の信用を落としたり、フォローや訂正、謝罪に更なる時間がかかったりします。他にも、時間的、精神的余裕がなくて顧客からの質問に丁寧に答えられない、雑な対応になってしまう・・・なども会社の信用を落とすことになります。

良くあるのが責任感の強い事務や総務に兼任させるパターンです。最初は、ほとんど電話がないからと任せるのですが、電話が苦手、エンドユーザのクレーム対応、そして従来の日々の業務、想像以上に負担を抱えることになります。

しかし、ヘルプデスクサービスへ問い合わせ対応を任せてしまえば、社内のスタッフの負担が減り、それがミスの軽減や雑な対応をしないことにつながります。時間がなくておろそかになっていたチェック体制の見直しなども出来るようになるのではないでしょうか。他の業務へ集中できるだけでなく、会社の信用度もあがる、つまりは、顧客満足度も上がると考えられます。

メリット4:業務の効率化を図ることができる

働き方改革が行われ、業務の効率化は以前よりも企業の大きな課題や目標と言えるでしょう。ヘルプデスクで業務の効率化を図るには、よくある質問やクレームの内容をまとめて社内で共有し、今後の業務改善に取り組むことが必要です。しかし、実際には問い合わせ対応に追われて、社内で問題点を共有できない、業務改善に取り組む時間が持てないということも多いのです。
ヘルプデスクサービスを利用すれば、契約プランによってはほとんどヘルプデスクサービスのスタッフが解決まで行います。解決した内容もヘルプデスクサービスから報告を受ければ、どのような質問や困りごとが多いのかを社内で把握することができるので、社内のスタッフは問題点の共有や今後の改善の取り組みなどに時間を割くことが出来ます。

ヘルプデスクサービスを選ぶ際のポイント

ヘルプデスクサービスの利用を今後の選択肢に入れる場合、どのようなヘルプデスクサービスを選べばいいのかポイントをおさえておくといいでしょう。
(ネットで検索する場合は、コールセンター代行、電話代行等で検索すると幅広く業者を見つけることができます。)

ポイント1:自社の求めるサービス内容の有無

第一優先事項として「自社の求めるサービス内容と対応力があるのかどうか」の確認は必要です。当たり前ですが、費用面だけで決めてしまうと、結局は使い勝手が悪く、クライアントやエンドユーザへの印象も悪くなってしまうということが多々あります。

例えば、平日9時~21時までヘルプデスクの対応している企業の場合、9時~17時までしか対応できないヘルプデスクサービスに申し込んでしまうと、17時~21時までは自社スタッフが対応しなければならなかったり、不本意に対応時間を短縮せねばならなかったりしますね。

その他、自社のヘルプデスクは、電話やメール以外にチャット対応をしているのに、安さで申し込んだヘルプデスクサービスは電話対応のみという場合もあり得ます。
もちろん、サービス内容と費用面とで検討する必要はあります。対応時間は、希望通り9時~21時で対応しているけど、費用が高く、高いわりにアルバイト、パートの教育が出来ておらず品質が低いというケースもあります。ヘルプデスクサービス(コールセンター、電話代行)の業者やプランごとにどんなサービスがあるのかは確認しましょう。

ポイント2:業種別の実績の有無

自社と同業種のヘルプデスクサービスを請け負ったことがあるのかどうかも確認しましょう。経験があれば、実際、どういう問合せが多いのか、マニュアルやQAは、どれぐらいのボリュームを用意すれば良いのか確認しましょう。ヘルプデスクデスクサービスの業者のHPに実績が載っている場合は、そちらでチェックしてもいいですね。

依頼主の企業によっては、専門用語や専門知識が必要とされます。特に社外デスクとしてのヘルプデスクは、会社の顔と言ってもいいので、顧客が使う専門用語や質問内容が初めてで全くわからないという事は許されません。ある程度の知識や経験があるのかないのかでは、同じ料金を払っていても対応に違いが出てくるというもの。
ヘルプデスクサービスとして同業種の請け負い実績があると安心ですが、もし、同業種の請け負い実績はなくとも、対応品質等を確認するために、商談時に実際のオペレーターと話してみても良いかしれませんね。

ポイント3:イレギュラー対応の可否

 クライアント側で新システムのリリースが行われた場合や繁忙期は、社外デスクにはいつもより多くの問い合わせやクレームが発生します。また、普段は質問されないようなことを聞かれたり、リリース後のシステムトラブルは、イレギュラーな事態になる可能性が高くなります。

 このような時も、ヘルプデスクサービスでは臨機応変に対応が可能なのかは事前に確認が必要です。
通常より多くの問い合わせが来るとわかっている場合は期間限定でプランを変更できるのか、もしくは、プランを変更しなくとも対応してくれるのか、別途オプションサービスになるのか、そもそもイレギュラーな対応は受けていないのかなど。コール数や、問合せ内容等、イレギュラーな対応になる可能性がある場合は、事前にヘルプデスクサービスに伝えて対応方法を協議しておきましょう。従量課金や、固定料金+従量課金のハイブリッド型でも、お金だけの問題ではありません。顧客対応に影響します。イレギュラーも想定内で依頼しておきましょう。

ポイント4:対応のスピード感

ヘルプデスクサービスによって対応のスピード感が異なる場合があります。
ヘルプデスクサービスの一次対応の場合は、顧客からの問い合わせからクライアント企業への報告までおおよそどれくらい時間がかかるのか、また、問題解決まで対応する場合も報告は即時もらえるのか、それとも当日の夜にまとめて報告が入るのかなど知っておくほうがいいでしょう。

特に、一次対応であれば、顧客へのフォローや質問の回答はクライアント企業が行うものです。問い合わせから報告までに1時間以上かかっているのか、それとも5分で報告が来るのかでその後の顧客への対応も変更しなければなりませんよね。自社にあったスピード感で対応可能なのか、またその場合は別途料金が発生するのかは契約前に要確認です。

ポイント5:情報の取り扱い方

外注する以上、自社の情報がどのように取り扱われているかは心配ですよね。顧客の個人情報はもちろん、問い合わせ内容やシステムの詳細情報の取り扱いについてどのように行っているのか質問しておくといいでしょう。普通のヘルプデスクサービス(コールセンター代行、電話代行)業者であれば、情報漏えいはあってはならないということを理解して業務を行っています。但し、管理や体制の差は、HPでは全くわかりません。昔と異なり、相手先へ出向いて契約するということはありませんから、HPの印象と全く違うという業者は多々あります。最低限、ISMSもしくは、Pマーク(プライバシーマーク)を取得している企業かどうかは確認しましょう。2022年4月から改正個人情報保護法が施行されています。最低限、どちらかは取得している企業にしましょう。

ポイント6:コミュニケーション力

ポイント1~5までの内容を是非ともヘルプデスクサービスに実際に問い合わせてみてほしいのです。その時、どのような回答が来るのか、数あるヘルプデスクサービスの中から選択するためのポイントになってきます。

電話の場合は、話し方や声のトーンはどう感じるか、メールやチャットの場合は読みやすくわかりやすい文章なのかなど。良いと思う対応であればあるほど、ヘルプデスクサービスに安心してお願いすることが出来るのではないでしょうか。ただ、ヘルプデスクサービス業者の契約担当と、実際の社内外デスク担当とが違う場合もあります。そんなときはヘルプデスクサービスの社内外デスク担当者と、事前にロールプレイングや疑似Q&Aの練習などが出来るとなお良いですね。
どこまでしっかり打ち合わせが出来るかもポイントの1つとなってくるでしょう。

まとめ

以上、今回はヘルプデスクとは?ヘルプデスクサービスとは?について説明してきました。本記事を通して、ヘルプデスクサービスを利用することが選択肢に入ると幸いです。ヘルプデスクサービスも本当に様々な業者やプランがありますが、もし、電話での「ヘルプデスクサービスの一次対応」をお探しであれば、弊社もご提供しています。

名称は、受付代行サービスやWEB受付代行サービスというサービス名ですが、ソフトウェアやアプリ、特殊機器のヘルプデスクサービスとしてもご活用頂いています。

また、ヘルプデスクへのオペレーションのためにご利用頂いているケースもございます。全ての電話問合せを対応させて頂き、ヘルプデスク以外のお問合せやヘルプデスクとしてのQ&Aをご登録いただき、その範囲でご対応させて頂き、新規問合せやご登録以外の操作方法やバグ等に関しては、各担当部署へ内線感覚でおつなぎしたり、E-mailやチャットツール等でご報告させて頂き、クライアント企業の担当部署へエスカレーションさせて頂いています。

ご希望の対応をヒアリングさせて頂き、プランを設計させて頂きます。お気軽にお問合せください。
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CUBE電話代行サービスでは、実際に電話応対をしているオペレーターが、電話代行サービスの魅力やビジネスに関する情報を発信しています。日頃の電話応対のノウハウや様々な業種の導入事例等、電話応対にお悩みの企業様や、電話代行を検討している方は是非ご覧下さい。