法律事務所には様々な種類の入電があり、受電対応を行うだけでもある程度の専門用語や専門知識を持っておく必要があります。
本記事では、「裁判所からの電話」にポイントを置いて、法律事務所での電話対応のコツを解説していきます。
【目次】
法律事務所での電話対応の例
法律事務所宛にかかってくる電話は、「裁判所」からの電話も含めて大きく分けて7種類ほどあります。
下記では、法律事務所の事務員が受電を行っていることを前提に、対応例をご紹介します。
・相談希望
・依頼者
・相手方、その代理人
・裁判所
・他の弁護士
・外出中の所属弁護士、同僚の事務員
・その他
相談希望
弁護士に相談を希望する人からの問合せです。基本的には相談の希望日時を聞き取って、弁護士のスケジュールを確認してアポイントを取ります。
その際に、相談希望者の名前や連絡先、相談内容の概要を聞く必要があります。
その他、相談料の質問や、事務所所在地の確認などの質問の受け答えも行います。また、相談内容によって、お断りするケースもあります。
お断りする場合でも、相談者は気持ちが高ぶっていることもありますので丁重に対応します。
もし、質問内容が弁護士でなければ答えられない内容であれば、曖昧な返答はせず、弁護士に電話を代わってもらいます。弁護士が不在の場合は、「弁護士より折り返しご連絡いたします」という対応を行います。
依頼者
既に弁護士に依頼を行っている人からの電話が入ります。
弁護士が事務所内にいる場合は、電話を代わってもらいましょう。その際、間違いがないように必ず依頼者の名前はフルネームで確認をとるようにします。
例)「A山B子様でいらっしゃいますね。弁護士に代わりますので少々お待ちください」
もし、弁護士が不在の場合は、折返しの電話を提案する、もしくは、指定した時間以降に改めて電話をしてもらうようにお願いをします。
折り返しか改めてもらうかは、弁護士によって方針がありますので前もって確認をとっておきましょう。
相手方、その代理人
依頼されている案件の相手方、もしくはその代理人からの入電もあり得ます。相手方の場合は、案件内容によっては感情的に話される方もいます。また、様々な質問をされる場合もありますが、不用意な返答はトラブルの元であるため避けましょう。
例)「申し訳ありませんが、私ではわかりかねます」
対応が難しい場合は、弁護士に相談をして指示を仰ぎます。
裁判所
裁判所から事件についての電話が入る場合は、事件番号や名前を言われることが多いです。もう少し詳細に言えば、該当事件の期日調整や期日請書の件、その他書類の確認についての電話などもあります。
また、一般企業とは異なり、FAX送信連絡も多くあります。
後見人や国選弁護人の連絡なども入りますが、弁護士への伝言のみの場合と、折り返し希望をされる場合があります。
裁判所からの連絡は重要なものがほとんどのため、折り返しを希望された場合はそのまま了承し、迅速に弁護士に伝えます。
他の弁護士
他の法律事務所の弁護士からの入電もあります。
例えば、共同受任している弁護士や、案件の相手方の弁護士、知り合いの弁護士などです。
弁護士名宛で電話が入るため、在席していれば「少々お待ちください」と電話を代わります。弁護士が不在の場合は、折り返しの電話を提案するか、改めて電話をしてもらうようにお願いをします。
外出中の弁護士、事務員
外出先から共に働く弁護士や事務員より電話が入ることもあります。
事務所内にある書類の内容確認や、スケジュール確認、その他、外出中に来所や入電は無かったかなどの確認が主であることが多いです。
また、本日の弁護士(事務員)のスケジュールが変更になった、などの情報共有の電話もあります。
相手の指示通りに確認や伝言の伝達、情報共有を行います。
その他
弁護士会から当番弁護の依頼や確認の電話もあります。ほかにも、FAX送信連絡などの電話などもあります。
また、勧誘電話や業者からの電話、宅配便の会社からの電話もあります。
勧誘電話に対して曖昧な返答をすると何度も電話がかかってきてしまうため、弁護士が必要ないという指示であれば、毅然とした態度でお断りしましょう。
裁判所からかかってくる際の電話対応のポイント
どのような種類の電話がかかってくるかを7つの項目でご説明しました。
さて、ここからは、裁判所から入電があった場合の応対時のポイントを4つ、解説いたします。
・迅速丁寧な受け答え
・正確な聞き取り
・素早くメモを取る
・簡潔で分かりやすいメモ作成
迅速丁寧な受け答え
法律業界は迅速な対応が求められるため早口な方が多いです。
そのため、裁判所からの入電の際も相手のスピードに合わせた受け答えが求められます。
スピード感ある用件伝達に対して、ゆっくりじっくりと復唱確認をしていると、相手の時間を長く奪うことになり、不快に思われる可能性が高いと言えます。
ただし、会話のスピード感ばかりに気を取られて、乱雑な話し方や失礼な言い回しになることはマナー違反です。裁判所からの印象が悪くなってしまいます。
迅速かつ丁寧な受け答えが出来れば、裁判所から安心して伝言を任されるはずです。
正確な聞き取り
迅速丁寧な受け答えができていても、裁判官や執行官、書記官などの名前、連絡先、用件を聞き間違えてしまうと、伝言を受けた弁護士が困ることになります。
正確な聞き取りを行うためには、復唱確認は欠かせません。
例えば、相手の方の名前が「サイキ」なのか「サエキ」なのかが明確にわからなかった場合、名前を聞き返すことが失礼になってしまうと考える人も多いのではないでしょうか。
しかし、復唱確認を行うこと自体は失礼ではありません。
「え?」や、「サイキですか?サエキですか?」というような聞き返し方ではなく、「申し訳ありません。お名前はサイキ様でお間違いないでしょうか」などの確認方法であれば問題ありません。
素早くハッキリと復唱確認を行うことで、正確な聞き取りが可能になります。
例)「△△裁判所の◇◇(名前)様でいらっしゃいますね」や「事件番号~~~の件ですね」など
素早くメモを取る
受電中にしっかりと相手の話を聞きながらメモすることで、相手の名前や連絡先、用件を忘れずに記録しておくことができます。
電話中のメモは略語やカタカナ記載が役立ちます。
弁護士は「B」、裁判官は「J」と書くだけでもかなり時短になります。また、名前を「佐藤」と書くよりも「サトウ」と書いたほうが早く書けるというわけです。
もし高橋裁判官から佐藤弁護士宛に電話があれば、メモ用紙に「高橋J→サトウB」と書けばいいため、「メモを取るので少々お待ちください」と、相手に待ってもらう必要もなくなります。
簡潔で分かりやすいメモ作成
裁判所からの伝言を残すにあたり、メモは必要不可欠です。
しかし、読んでも意味がわかりにくかったり、要点がまとまっておらず長々と書かれていたりすると、大切な用件が正しく伝わりません。
事件番号や名前、日時の記載が抜けていたり誤っていたりすれば大きなトラブルを招きます。
正確かつ簡潔で分かりやすいメモを取るためには、予め項目を記入したメモ用紙を作成することをおすすめします。
例えば、裁判所からの電話用のメモであれば、「受電日」「受電時間」「裁判所名」「名前」「連絡先」「事件番号」「用件」「折り返しの有無」などを記載したひな形メモを印刷しておくと抜けがなくなり、簡潔で見た目も分かりやすくなります。
弁護士・法律事務所には電話代行サービスがおすすめ?
弁護士・法律事務所宛の電話は、事務員がいれば事務員が受電することが多いです。弁護士は外出することが多く、事務所内にいても相談対応や書類作成など、やることが非常に多いためです。
また、1人で事務所を経営している弁護士の方や、事務員がいない時間であれば、弁護士も電話対応を行います。
その際に、集中して書類作成を行いたい時に限って電話が鳴ったり、依頼の話を受けているのに何度も電話のコールが鳴ったりするなんていうこともあるでしょう。
そんな状況を解決するために、多くの弁護士・法律事務所で電話代行サービスを導入されています。
従来の電話代行サービスでは、アルバイトやパートが対応するために、専門用語の聞取りが難しく、導入が難しかった側面があります。
しかし最近では、オペレーターを正社員で採用し、教育や経験を積んでから対応を行う「法律事務所向けの電話代行サービス」もあります。
法律事務所向け電話代行サービスであれば、法律事務所の専門用語の聞き取りや受け答えをスムーズに行ってくれます。
弁護士・法律事務所向けの電話代行サービスならCUBE
弁護士・法律事務所向けの電話代行サービスであれば、CUBE電話代行サービスにお任せください。
CUBE電話代行サービスのMyTeam108であれば、裁判所からの電話対応だけでなく、法律事務所にかかってくる電話全般の対応に長けたオペレーターが親切丁寧に対応します。
既に全国で500以上の法律事務所様にご利用頂いています。
また、「あの法律事務所は電話対応も良いので信頼できる」とたくさんの方に言っていただけるように、CUBE電話代行サービスのオペレーターは入社後、約半年間の研修と教育を受けます。
CUBE電話代行サービスを利用すれば、弁護士の電話対応を省いて効率的な仕事を行うだけではなく、相談者、依頼者や取引先に信頼感や安心感を与えることが出来ます。
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電話での問い合わせは
0120-700-108
まとめ
裁判所からの法律事務所へ入電があった場合の電話対応について、コツを解説してまいりました。
もし、事務員を今から雇うか検討中、もしくは増員するか検討中の方は、法律事務所向け電話代行サービスを利用するということを検討してみてはいかがでしょうか。
事務所の電話対応がなくなるだけでも、書類作成の集中力UPや仕事の効率化が見込めます。
事務員の方が既に働いている法律事務所であっても、事務員の方の仕事の軽減や、外出時や不在時に利用される方も多くいらっしゃいます。
法律事務所向けの電話代行サービスに少しでも興味のある方は、是非CUBE電話代行サービスにお問い合わせください。
