オンラインにはオンラインのやり方

テレワークが特別な時代でなくなってきている。企業の重要な会議もオンラインで済ませる時代だ。しかし、周囲を見渡してみても、「やっぱりオンラインは苦手」「何だかうまくいかない」「どうすればいいかよく分からないから、オンライン会議は若手に任せて、後で報告してもらうことにしている」といったマイナスの意見があったり、逆に、「いつもの会議をオンラインですればいいだけでしょ」「最初にツールの使い方さえ学ぶことができれば、問題ないです」といった楽観的な意見もある。オンラインという手段を使って、どのようにコミュニケーションをとっていけばいいのか、改めて考えてみると面白い。

さまざまな使い方ができるオンライン会議

まず私の場合を言えば、現状、全員が別々の場所にいて、ひとりずつオンラインで会議に参加することがほとんどなのだが、先日、別々の場所からひとりずつオンラインで参加するメンバーと、ひとつの会議室に集まったメンバーらが混在する中でオンライン会議を開いたことがあった。このような場合、会議室に集まった方はセッティングに工夫が必要になる。会議室にカメラ、マイク、スピーカーの一式を設置して、それらで全員の画像と音声をカバーするには、機材を設置する位置が重要になる。また、会議室のモニターはできるだけ大きなものを用意しないと、時に見えづらいということも起きることが分かった。

大型のモニターなどを設置する時間や場所もない場合、会議室の各メンバーが自分のパソコンで別々にオンライン参加するということもできる。この場合、よくトラブルとしてマイクを複数使う時などに起きるハウリングのリスクがあるようだ。スピーカーから発せられた音をマイクが拾い、それが増幅してまたマイクで拾われ…という循環が起きて、嫌な雑音が響くのだという。それを避けるには、各自がヘッドセットなどを使うか、または1台だけマイクとスピーカーを生かして、残りのパソコンはオーディオを切ってしまうという手もある。いずれにしても条件はさまざまなので、事前にチェックしておくことが欠かせない。

セルフプロデュースに意識を

案外と大切なのは、オンライン会議で自分をどう見せるかという“セルフプロデュース”なのだという。私がこのことを知ったのは、学生が就職の面接でオンラインの面談を行う際の心得にあったからだ。照明的に「顔が明るく見えるか」とか、カメラの角度が「自然なアングルになっているか」とかのチェックをするのだが、それならリアルに会ったことがなく、オンラインで初めて顔を合わせることもあるビジネスの場であっても、同じことが今後常識として必要になってくるのかもしれない。

ちなみに、あえて自分に対して斜めの位置に外付けのカメラを設置している人もいるそうで、これは「オンライン会議でずっとカメラ目線だと、相手を疲れさせてしまうのではないか」という心遣いがあってのことなのだそうだ。言われてみれば、面と向かって話しをする際にも、ずっと視線が合い続けることはないだろうから、言われてみればその方が自然なような気もする。同じような点から言えば、特に自宅からオンライン会議に参加する場合、男性のヒゲ、髪型、メイクなどの身だしなみ、そして服装についても、あまりにだらしないのは、その人の人間性まで疑われかねないので注意が必要だろう。

背景に名刺を設定すれば初対面でも安心感

自宅からオンライン会議に参加する場合、自分の後ろに映る部屋の様子にも注意を向ける必要がある。その背景も自分の一部として見られるからだ。背景になる場所を客観的に見て、ある程度の片付けをしておく方が良いに違いない。どうしても片付けるのが面倒という人には、バーチャル背景の機能を用いるという手もある。自分の背景に実際の部屋の様子が映るのではなく、用意された画像が設定できるようになっている。設定の仕方はツールによって違うが、ツール名とバーチャル背景でインターネット検索を行えば、いろいろと解説してくれるサイトが見つかるようになっている。自分の名刺を背景に設定することもできるようだから、ビジネス用途には大いに利用すべきだろう。

リアルタイム議事録で会議をスムーズに

オンライン会議で特に初対面同士が多い場合、ログインして顔を合わせてもお互いにどう声を掛け合えばよいか分からず、気まずい沈黙が流れることになる。運営者は開始時刻の前からログインして、メンバーが入ってきたら積極的に声を掛けて挨拶をするようにするのが良い。そうすれば、初対面の人にも名前ぐらいは分かるようになるし、お互いのマイクとスピーカーのテストにもなる。

実際に会って会議をする場合、あいまいな部分があっても何となくその場の雰囲気で分かるようなことがあるだろうが、オンライン会議ではそうはいかない。だから形式的過ぎると思われても、司会者や記録係、アシスタントなどの運営側の役割分担を明確にし、会議の時間や議題、会議のゴールなどについても共有しておいた方が良い。また、「相手の話が分かったらOKのサインを出す」「発言したい時は挙手」といったジェスチャーを共有しておけば、いきなりしゃべり出すこともなくなり、場の混乱を避けることができる。

最後に議事録についてだが、オンライン会議の時、記録係がリアルタイムで見えるようにすれば、参加メンバーの頭の中も整理され、ゴールに向けて意見を集約しやすくなる。一度試されてはどうでしょうか。

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