〇小さな失敗を繰り返す

開業率を欧米並みに引き上げるには何をすべきかという環境整備に関する話しは多い。
私の周囲には私も含めてたまたま起業家の卵たちが多くいる。

そこで、起業家当事者らが集まって話し合った、私たち起業家自身から見て大切な点は何かをまとめてみる。

まず何をビジネスにするかが決まったら、そのPDCAを短サイクルで回し続けるということだ。
ビジネスは決して一本調子でうまく立ち上がるわけではない。

そんな時(大きな失敗をしないために)小さな失敗を繰り返し、調整しながら前に進むことが肝要だ。

そのためには、例えば、先週分かったことは何で、今週やろうとしていることは何かといったマネジメントが求められる。

〇大切なことは顧客が教えてくれる

仲間と一緒に起業をするならともかく、多くの場合のように一人で起業した時などは、とかく起業家は孤独になりがちだ。そんな時、決して一人で頑張らないということも心に留めておいて欲しい。
今日、企業家の集まりは探せばいくらでもある。積極的にそうした仲間と交流を図るべきだ。


何より、大切なことは顧客が教えてくれる。どうして自分から物(サービス)を買ってくれたのかは聞きやすいし、逆に何がいけないのかはクレームなどで分かる。

そして、悩む時は、できるかできないかで悩むのではなく、「どうすればできるのか」で悩むように心がけねばならない。

〇KPIは予定を下回るものだ

ビジネスを始めていて多いのが、「前にやったけどダメだった」「他の人が似たようなことをすでに安くしている」などといった足を引っ張るような声だ。もちろん、アドバイスは受け入れるべきだが、周囲は親切心で言っているつもりでも、当人には大きなダメージになるものだ。

そんな時は何がダメだったのか、似たようなこととは何なのかを徹底的に聞くべきである。そうすると今とはそもそも前提条件が違っていたりすることもある。ビジネス内容も似ていて非なるものということだってある。

真面目な人ほど、事前に設定したKPI(重要業績評価指標)を達成できないことを問題視しがちが、特に初めの頃は達成できる方が稀なのである。

〇企業家が持つ役割

とにかく、新しくビジネスを起こすのは、エンジンのないヨットのようなもの。
大きく風を受ける帆を張るのが起業家の役目だ。正しく帆を張ることができれば、世間が風を送ってくれる。

起業家は組織で言う「リーダーの役割」、「中間管理職の役割」と「トップの役割」を合わせて持たねばならない。
リーダーの役割とはビジネスの可能性を見出し、熱意を持って前進させること、中間管理速とは最大リスクを見積もって注意を怠らないこと、トップとは責任を一手に引き受けて適時判断を行うこと。

何だか難しくなってきたが、「良い兆しを見逃さずに、一つひとつ誠実に成果を出していけば頑張れるのではないか」。それが周囲を見渡しての結論である。共に頑張りましょう。