ビジネス敬語

知らず知らずに間違ったビジネス敬語を使っていることがあります。とくに、慌てて電話を取ったときなどは誤った敬語を使ってしまいやすいのではないでしょうか? 丁寧に話しているつもりが、言葉として間違っていると恥ずかしい思いをしてしまいますよね。

今回は、焦ったときについつい使ってしまいがちな間違ったビジネス敬語を10個に加え、番外編としてよく議論になるビジネス敬語を2つご紹介します。

間違いビジネス敬語10選

■1.「すみません」

「すみません」は丁寧語ですが親しい間柄で使う言葉であるため、ビジネス敬語ではありません。謝罪の意を表する時は「申し訳ございません」が正しいビジネス敬語です。感謝の意を表する時も「すみません」を使いますが、ビジネス敬語では「ありがとうございます」ときちんと言いましょう。

■2.「了解です」

「了解」は相手の考え・事情を分かった上でそれを認めるという意味で、上から相手を見て了承する言葉です。「了解です」ではなく「承知いたしました」、または「かしこまりました」を使いましょう。

■3.「~になります」

「なります」は物事が変化する際に使う言葉ですので、「◯◯円になります」や「全席禁煙となっております」といった表現は正しくありません。「〜でございます」が正しい表現ですので、「◯◯円でございます」「全席禁煙でございます」と言い換えましょう。

■4.「◯◯様でございますね」

「ございます」は「在る」の丁寧語で、「当社は◯◯にございます」など主に場所を示す際に使用します。
ですので、「◯◯様でございますね」という表現は不自然です。
正しくは「◯◯様でいらっしゃいますね」と表現します。

■5.「おっしゃられました」

「おっしゃる」自体が尊敬語であるため、「られる」「られた」を付けると二重敬語になってしまいます。「おっしゃいました」が正しい使い方です。

■6.「申して下さい」

「申す」は「言う」の謙譲語で、「れる」や「下さい」を付けても尊敬語にはならないため、「申されました」や「申して下さい」は間違った使い方です。正しくは「お申し付け下さい」と表現します。「申されたように」と表現するのも間違っているので、「おっしゃったように」と言い直しましょう。

■7.「ご苦労様です」

「ご苦労様です」は目上の人が目下の人をねぎらう時に使う言葉です。目下の人から目上の人に対しては「お疲れ様です」と表現します。

■8.「お休みを頂いております」

上司宛ての電話で上司がその日休みの場合、「◯◯はお休みを頂いております」と言ってしまいがちですが、社内の人間の行為に「お」をつけるのはおかしく、また休暇を与えているのは会社なので「頂く」を使うのは不自然です。社外の人に対しては「◯◯は休みをとっております」と表現します。

■9.「どうしましょうか?」

お客様に何かを尋ねる時は、「どうしましょうか?」ではなく「いかがいたしましょう?」と尋ねるのが正しい表現です。

■10.「できません」

お客様に「できない」ことを伝えるには、「できません」ではなく「いたしかねます」と表現します。

番外編 議論が分かれるビジネス敬語

議論が分かれるビジネス敬語

■1.「~でよろしかったでしょうか?」

「~でよろしかったでしょうか?」はよく正誤が議論される敬語です。「よろしかった」と過去形にする必要がないので間違った使い方であるとの意見が多いですが、相手の判断を聞いた上で再確認するのだから過去形でも間違っていないという意見もあり、判断が難しいビジネス敬語です。「〜でよろしいですか?」が正しい表現という意見が多いので、「よろしいですか」を使うのが無難でしょう。

■2.「とんでもございません」

「とんでもない」でひとつの形容詞であるため、「ない」の部分だけを「ございません」に変えるのは使い方としては間違っています。そのため、「とんでもないことです」「とんでもないことでございます」と表現するのが正しいとされています。「とんでもございません」は使い方として間違ってはいるものの、文化庁による「敬語の指針」では正しい日本語と認められています。

まとめ

いかがでしたか? 中には知らずに使っていたものもあったのではないでしょうか。しかし、ここで挙げたのはあくまでも一般的な用法です。職場や取引先によっては、この記事で誤っているとした敬語が普段から使われている場合もあります。

そのようなときは間違いを指摘したりはせず、「郷に入れば郷に従え」の格言に従う方がよいかもしれません。相手に敬意を伝え、コミュニケーションをスムーズにするのが敬語の役割であることを忘れないようにしましょう。