名刺は立派な営業ツール

営業ツールは自分を知ってもらう手段として有効に使わなければならない。まして起業したての頃は資金が限られている上にまだ顧客もなく、取引先を含む関係も一から作ることになるので、とりあえず必要なものは何で、後回しにしても良いのは何なのか、その優先順位をつけて準備しなければならない。

そうした中でもまずは名刺作りはしなければならないことの先頭にくるだろう。店舗を持つ人はショップカードに代えても良いかもしれない。名刺はその人の外見の第一印象に加えて、会話のヒントを見つけるためのツールだということを忘れてはいけない。何はともあれ、その人のビジネスの最低限の情報を掲載していないとどんなことをしているのかが伝わらないし、会話のきっかけがつかめない。

名刺には会社とあなたの名称、住所、電話番号、FAX(あれば)、メールアドレス(同)、Webサイトのアドレス(同)は必須の記載事項になるだろう。携帯電話番号を記載しない人もいるが、載せると実際にかかってくるかどうかは別としても、いつでも応対してもらえる安心感につなげることができる。もちろんデザインも重要だ。自分なりにこだわった名刺を作るのも良いと思うが、見栄えが劣るのは止めた方が良い。できれば実際の制作は手作りより業者に任せるのが良いように思う。

目を引くキャッチフレーズ

これまでいただいた名刺の中では、紙質などを変えているために、名刺交換の際に受け取ってオヤッと驚くものもあるが、中身が伴っていなければ一瞬の驚きで終わりだ。やはり名刺交換の際の驚きだけでなく、後々までその名刺を見ると何をしていて、どんなことを得意にしているのかが分かると受け取った方としてもありがたい。最近では二つ折りにした名刺をいただくことも増えたが、悲しいかなせっかくそれだけのスペースがあっても、ありきたりな文句がならんでいるだけで自社の特徴が訴えられていなかったり、その逆に、これでもかといった具合に情報を詰め込み過ぎているので、読む気にもなれないものがある。

名刺を見るだけで会社やその人となりが伝わってくるような効果的な名刺を作るのは難しいものだと思う。上手な訴えかけがされている名刺を見ると、パンフレットなどその他の販促物もきっと上手なのだろうなと思わせられる。たかが名刺、されど名刺だ。数ある同業者の中でも自社はここが違う、ここに特徴があることを一言で分かってもらうためにもキャッチフレーズは作っておいた方が良い。以下は私がこれまで受け取った名刺にあったキャッチフレーズの例だ。
・歌声ボイストレーナー
・士業のための登記パートナー
・女性向け通販コンサルタント
・飲食業専門人事アドバイザー
・サロン集客コンサルタント
・キャンドルセラピスト
・Excel業務改善コンサルタント
・月次決算税理士
・介護業界の労務管理エキスパート
・茶禅コンシュルジュ

名刺交換からWebサイトにつなげる

名刺交換した人があなたに興味を持ってもらえたなら、今の時代、インターネットで検索してより詳しい情報を手に入れようとするので、Webサイトの作成はできるだけ早い段階で行った方が良いだろう。とはいっても、起業当初はWebサイトに過大な期待を抱くと期待外れになりかねない。世間ではそのWebサイトに導くために、他のSNSの活用、例えばFacebookだったりインスタグラムなどの作成までWebサイトの作成とセットで売り込もうとする業者もいるが、後の管理方法のことを考えてどうするか決めた方が良い。むしろ、そんな手を尽くしてもWebサイト経由で仕事が舞い込むことはほとんどないと考えた方が無難だ。

Webサイトでは自社のアピールが大きな目的になる。企業概要や商品・サービスの紹介に加えて、各自が大切にしているポリシーや考えを入れるようにしよう。そうすることで、同業他社との違いをアピールでき、読み応えのあるWebサイトにすることができる。それは読み手にすれば、安心して仕事を任せられる企業(人)なのかどうかの判断材料に直結することになる。Webサイトができれば、これをプリントアウトして簡単な企業パンフレットにすることもできる。Webサイトの作成に多少時間がかかっても、トータルで考えるとそれぞれに時間を費やすより手軽にでき、何より費用も安く仕上げることができる。

挨拶状は郵送で

起業したら、必ず挨拶状を出すことを忘れないようにしよう。旧友・知人を含めてこれまで関わりのあったすべての人に出して、起業したことを知らせるのだ。実は身内に知られるのは恥ずかしいと感じて、親戚や同級生に出さない人もいるようだが、ビジネスはどこにチャンスが眠っているか分からないもの。あらゆる伝手を頼って、一人でも多くの人に積極的にアピールすべきだと思う。メールで済ませると簡単に案内を済ませることができると考える人もいるようだが、メールで手軽に済ませられると、受け手にとっても手軽に扱ってしまう恐れがある。少しばかり面倒でも同じ挨拶状を出すのなら、少し手間をかけて郵送する方が気持ちも伝わるのではないだろうか。

事業を始めてみれば分かるが、なかなか最初からスタートダッシュよろしく仕事が次々に舞い込むようなことはないものだ。そんな中でも一つひとつの仕事を丁寧にこなしていくことで、自分が行っている仕事も人に認められてくる。特に始めは「これが自分の仕事かな」と疑問に感じるようなものもあるかもしれないが、選り好みせずに仕事が来る流れを作って、自ら流れに乗っていくことも大切だ。そうすれば思いがけない仕事にも出会えることになるだろう。

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