チャンスは日常の中に

「チャンスはみな平等。ただ、それをうまく捕まえる人とそうでない人がいる」と言われる。

人は「チャンスをどうつかんでいくかが大切」ということは分かっていても、「チャンスが来ました」とサインを掲げてそれが来るわけでもなく、「これがチャンスです」と看板がかかっているわけでもない。目の前に来ているチャンスを見逃すことも多いだろう。そう考えると、このチャンスに気付くか気付かないかがとても大切な分かれ道になる。実際、今をときめく人が語る話の中には、いかにチャンスに気付き、それを生かしてきたかという話であることが多い。

いろいろな方にお話しをうかがっていると、チャンスはどこにでもあるというのが正解のように感じる。例えば、初対面の人との会話、初めて訪れた場所、初めて取り組む勉強や仕事などの中に、チャンスが潜んでいるかもしれない。出会った瞬間にチャンスが生まれ、出来事が起きた瞬間にもチャンスが生まれる。自分がそれに関わりを持つことで、たちまちチャンスが動き始めるもののようだ。そういう意味で、日常の中には無数のチャンスがあるのだと言える。その小さなチャンス一つひとつにきちんと対応できているかどうか、多分そこが大切なのだろう。始めはチャンスの形に見えなかったことでも、きちんと対応することでそれがチャンスに変化することだってあるのかもしれない。

チャンスに気付く人と気付かない人

チャンスは間違いなく日常に転がっている。そう考えると、チャンスとは宝くじでも棚からぼた餅的なものでもなく、はたまたラッキーなものとして飛び込んでくるようなものとも違うようだ。毎日の普通の生活の中にあって、一日の中に何度も起こり得るものといった方が近いかもしれない。ただ、それに気付く人と気付かない人は間違いなくいる。その違いは、私は毎日一つひとつの出来事に丁寧に生きているかどうかの違いではないかと思っている。

例えば、困っている人がいる時に、その人に対して真摯に相談に乗ってあげることが、何か自分にとっての気付きになることがある。その困っていることが自分でも普段持っているのにただ気付いていないだけだったり、その困り事の中に大きな問題の解決が潜んでいたりするかもしれない。それに気が付くのも、そもそも困っている人がそこにいることに気付き、その人の立場に立って一緒に寄り添い、考えるだけの行動を起こす人でなければそれから先のチャンスに巡り合うことはできない。そして肝心なことは、チャンスにはもともと大きなものとか小さなものの違いというのは特にないということだ。

即答できるかも大切

チャンスそのものに違いはなくても、まずはたった1回のチャンスをきちんとつかみ、そのチャンスを生かさなければ次のチャンスも巡ってはこない。チャンスがチャンスを呼んで、大きなチャンスに成長していくようなことはあるのだろう。だからまずは、小さなチャンスにいかに対応するかが大切になってくる。

チャンスを手にするのにあえて大切なことがあるとすれば、それは常にそのことに即答できるかどうかということにあるのではないか。いかに普段の出来事に丁寧に対応するように心がけているといっても、それに時間がかかっているようではチャンスは向こうから逃げていく。スキルに差はなくても、チャンスに巡り合う人とそうでない人との差は、この即答する力にあると言えるかもしれない。言い方を変えれば、チャンスに巡り合う人は、普段から毎日の出来事に対して即答できるような力を養っているということではないか。街中で外国の人と会ってから、外国語を勉強しているようでは、その人とせっかく出会えても会話のチャンスはもちろんない。

努力によってチャンスは広がる

創業時に「自分の強みを意識せよ」とよく言われるが、少し世界観を広げてみたとき、決して自分の能力が特別なものでもないということにすぐに気が付く。町内で歌が上手いとして有名の歌自慢だった人でも、市の中で同じように歌が上手な人は10人いる。日本中だったら、まあまあ上手い中の1人かもしれない。それが世界に出ていけば自分の特別感はもっと減るだろう。しかしこのことは当然のことで、ちっとも悲しいことでない。能力だけを見るから序列のようなものが自然と出来上がるが、そこに自分がそれまで生きてきた生き方などが入ってくると、同じ物事に対することでも対応が異なってくる。

私は普段からさまざまなことに対することのできる力を養い、即答するようにしていれば、他人が気付かないチャンスに気付けて、どんどん成長していくことのできる循環ができると考えている。だからチャンスをつかむことはその人の努力によるところが大きいのだ。私も若い時からそうしたことに気付いていればまだもう少しましな生き方ができたのかもしれないが、いかんせんそうしたことを考えたのはつい最近のことなので、本当はいまさらチャンス云々を話す資格もないところだ。しかし、遅ればせながらこれからでも残り少なくなった日々の中でチャンスを捕まえることができればと考えている。

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