まず朝早く出勤すること

成功するためには何時間働けば良いのか。まあ良く有り勝ちな質問だが、ある中小企業のコンサルタントによれば、成功していると一般に見られている会社の社長は、大体朝が早い。ほとんどが朝7時半までには出社し、例外なく長時間労働だという。

ハードディスク用小型モーターで世界一の日本電産の永守氏は朝6時台の出勤を30年間続けている。インターネット企画営業会社のサーバーエージェントの藤田社長も創業期は週110時間労働で今も休みなし。白アリ駆除などの環境衛生大手サニックスの宗政社長も創業以来休みなし。以前は毎日、今も毎週朝4時から社員と共に山登り研修を行っているということだ。

エジソンは年6500時間働いていた?

古くは、「エジソンは年間6500時間でそれを40年間、キューリー夫人も年間5000時間で35年間、本田宗一郎さんは年間5500時間で35年間やっている。京セラ創業者の稲盛さんだって年間5000時間を30年以上やっていますよ」という(「小さな会社儲けのルール」(竹田陽一・栢野克己著)より)。

同じ本の中で、あるときその本田さんが仕事をしていて、嫁さんが昼飯を持って来た時に、「今日は誰も出てこないが、皆辞めたんかね」と聞いたところ、「何言ってるの。今日は正月よ」と。それで本田さんは「ああそうか」といって、また仕事を始めたというエピソードまで紹介している。

凡人は時間で勝負

そんな天才や才能のある人でさえそうだ。才能に自信のない人にとっては、やはり長時間労働をしない限り、自己実現は難しいのではないだろうか。「凡人は働く時間が年間3200時間以上でないとダメです。独立する場合、特に最初の5年間は年間3700時間以上必要です」(同)と言い切っている。

なかなか長時間労働の必要性を訴えているのは、「働き方改革」が幅を利かせている今日めったにお目にかかれないが、「天才でないなら、長時間労働以外に豊かになる道はない。それが嫌ならサラリーマンに戻ればいい」ときっぱり。中高年の創業ブームも一部で伝えられるが、世の中そんなに甘くもないということか。

成功には5万時間が必要

そんな風にいうと、決まって時間を効率的に使おうとかいう意見が出てくる。つまり、時間の「質」の問題だ。それも確かにそうかもしれないが、普通の人なら、まず時間の絶対量を増やさなければ、質も上がらないと思ったりする。これは何にでも当てはまるのではないだろうか。

私は、日本でどんな分野でも一つのことに名を上げようと思うなら、5万時間は必要と言われたことがある。これは1日に7時間投入したとして、日曜・祭日なしで20年かかる計算になる。食べるためだけの長時間労働は嫌でも、自分の才能と人間性を磨くために時間を使うと思えば、それもまた良しということか。