夢をあきらめてませんか

理想の未来を実現するには、「夢や理想を具体的に思い描く」というプロセスだけでは不十分かもしれない。
私はこれまで「夢に燃えて」資格試験や語学の試験にも挑戦してきたことがあるが、合格には至らなかったり、途中であきらめたりして、結局自己嫌悪が増すという繰り返しだった。

勉強の途中で、少し仕事が立て込んだりしてくると、資格試験の勉強を後回しにして躊躇なく仕事を優先させてきたくせに、「不合格」と分かるとそれなりに落ち込んだりする。

一方で、合格した人たちを見て、「俺はやっぱり頭が良くないんだろうなあ」なんて変に納得したりしていた。

減量にはビールを我慢するイメージを思い描くこと

ところで、私は今、週末にスポーツクラブに通っている。ある時、鏡に映る自分を見てその醜さに我ながら嫌悪感を覚えたことがきっかけだった。通ってみると、私と同じような体系の人たちが多くいる。
サウナに入った時の話題といえば、贔屓にしているプロ野球チームのことと、減量に関することが多い。


たまたま横に座った人に、「ここでいくら体を動かしても、終わった後のビールがまたおいしくて、減量なんてできませんね」と私が話題をふると、私と同じ減量中と思しきその人は「ビールを我慢する時のイメージを頭に思い描き、その通りに実践することが減量の秘訣ですよ」と教えてくれた。

夢の「障害」と向き合う

「へえ、そんなものか」とその時は思ったが、よく考えてみると、これはその他のことにも当てはまるのではないかと思った。

私が減量や資格試験に挑戦しようとするのと同じように、私たちには誰にでも、それぞれ成功したい姿や達成したい目標があるものだ。「新規顧客を開拓したい」、「売上目標を達成したい」、「マネージャーになりたい」など、自分が描く理想の姿は、案外人に言いやすいものだ。

しかし、その一方で、成功や目標に「障害」になりそうなことについては、多くの人が目をつぶってしまいがちだ。なぜなら、私たちは無意識にもその障害を「見たくない」、「気づきたくない」、「変えたくない」といった理由だ。

コツコツと対策を打つこと

一体、理想の未来の実現に近づくには、何が必要なのだろう。「ポジティブに夢を見ること」というのはよく聞く。それはそうだろう。何が夢なのか分からなければ、目指す方向も分からない。

だが目標達成を夢見るとき、同時にこれを阻害する「障害」にも目を向けなければならないのではないか。この障害を意識してこそ目標達成がし易くなるのではないか。

「言うは易く行うは難し」。すぐにそう反論されそうだ。実際、夢や理想を実現するときに、自分一人で起こりうる「困難」や「障害」に向き合うことは難しいかもしれない。

そんな時は身近に人に打ち明けるのも手ではないか。親身になって考えてもらうことができれば、障害もはっきり見え、コツコツと対策も打てるように思う。今からでも遅くはない。