退職希望者を引き止める方法

中小企業にとっては、「優秀な人材」が一人欠けるだけで大きな損失となります。しかし、退職希望を出すということは、みな何らかの不満や不安を抱えているわけです。その結果、退職を検討するのであり、いつでも水面下で退職へのカウントダウンは始まっていると考えて問題ありません。

そこで本記事では、退職希望者を引き止める方法をご紹介しますので、優秀な人材を防ぐためにぜひご覧いただければと思います。

退職を希望するには理由がある

退職を希望するからには、仕事内容や人間関係など何かしらの理由、すなわち原因があるはずです。その原因がわからないことには引き止めはできません。

起業したい、全く異なる業種に就きたいと考えているなら引き止めは難しいですが、会社や職場に対して不満を抱いているなら、引き止めの余地はあります。優秀な人材が流出するには会社にとって大打撃となるので、退職希望を出されたらできる限りの対応をしてください。

退職を考えたくなるような職場環境であれば、問題を改善するきっかけとなります。退職希望者の少ない働きやすい会社づくりを目指しましょう。

退職を相談された時の対応

退職を相談された時の対応

理解を示す

退職希望に対して理解を示すのは退職を認めてしまうことになると考えてしまいがちですが、まずは理解を示すことが肝心です。何かしら不満があって退職を希望する場合、会社にそのことを理解してもらいたいと本音では思っています。相手の気持ちを理解せずにこちらの都合だけ考えて引き止めても、かえって反発を招くだけです。

話せば理解をしてくれるのだということが伝わった上で引き止めると、「退職を少し考えてみようかな」という気持ちが芽生えてきます。そのため、まずは話を聞く姿勢、理解を示す姿勢が大事です。

退職原因の解決を提案する

退職を迷っているなら、退職の原因を解決することで引き止めに応じてくれるかもしれません。原因を聞き出すには、先に解説した話を聞く姿勢、理解を示す姿勢が前提となります。

もし残業が多いことが負担になっているなら業務を減らす、または分担することを提案し、人間関係で悩んでいるなら配置換えを検討するなど、原因がわかれば解決策を示すことができます。

退職希望は、何よりも本心を話してもらうことが肝心です。そうでなければ、原因を探りようがありません。退職希望者が何に悩んで退職を決意したのか親身になった上で解決策を提案し、引き止めるようにしましょう。

必要な人材であることを伝える

頑張っても評価されないというのは辛いものです。正しく評価されていればもっと頑張ろうという気持ちが起こりますが、評価されないと「会社に必要とされていない」のではないかと不安に駆られます。

この不安を解消するには、これまでの実績を評価し「会社にとって必要な人材だ」ということを伝える必要があります。そして、気持ちが伝われば「会社に必要とされていない」という不安が解消され、もう少し頑張ってみようというやる気が起こるはずです。

今後任せたい仕事を提示する

将来が見えない状況もまた、漠然とした不安を感じるものです。今の仕事を続けてもたいした経験や実績にならないという不安から、退職を考えるようになります。その不安を解消するために、今後任せたい仕事を提示してあげましょう。

やりたい仕事、経験したい仕事があるならそれを叶えられるように最大限配慮し、続けたいという気持ちにさせることです。そうすれば、引き止めに応じてくれる可能性が生まれます。人事考課や面談で希望をヒアリングして、将来の仕事や役職について話してみましょう。

カウンターオファーを提示する

カウンターオファーは契約交渉において、売り手のオファー(条件提示)に対して、買い手が条件の修正を申し出て交渉を行うことです。主に貿易の場で使われる言葉ですが、退職希望者に対して、昇給や仕事・部署の見直しを提示し、退職を引き止める交渉をするという意味でも使われます。

カウンターオファーで交渉をする上で前提となるのは、何が原因で退職を希望しているかです。人間関係で悩んでいるのに昇給を提示しても原因の解決になりませんし、将来の仕事に対する不安で悩んでいるのに単に部署替えを提示しても交渉に応じてくれる可能性は無いに等しいといえます。

退職の原因を理解した上で条件を提示すること、これがカウンターオファーの前提条件です。

大事なのは退職希望者の意思を汲むこと

ここまでお読みいただいた方はもうおわかりかと思いますが、退職を引き止める上で大事なのは、退職希望者の意思を汲むことです。会社側の一方的な都合で強引に引き止めても応じてくれる望みは薄く、仮に引き止められたとしても根本的な原因が解決されないままでは、結局再び退職を考えることになるでしょう。

退職希望を相談されたら、まずは理解を示し、親身になって話を聞いてください。こちらに聞く姿勢があることが伝われば、退職の原因を話してくれると思うので、そこから解決策を一緒に考えていきましょう。

もしその退職希望者を引き止められなくても、他にも同じような不満を持っている従業員が退職を考えている可能性があります。そのため、原因は必ず聞いておくべきです。会社に原因があるなら、早急に改善しないと新たな退職希望者が出てきてしまいます。