社会の常識を疑う

「働き方改革」に取り組む企業が多くなっているが、そもそも今日の毎日出社して、一定の時間を働くことに費やすやり方は工業社会の産物でしかない。

モノが無くてもっと作り出すことで売り上げも伸びていた時代とは異なり、工場をできるだけ長く、効率良く動かすことが必ずしも一番成果が上がることではなくなっているのだ。


今はそれよりも、何だかモノが売れずに困っているから、長く働くことでそれを補うという風に陥ってはいないだろうか。もしそうだとすれば、一度社会の常識を疑ってみることも必要かも知れない。これまでと同じ時間の使い方をすることが、時代に合わなくなってきているのだ。

大漁の時の準備をする

例えば、漁に出る時のことを考えてみよう。
毎日決められた時間に漁をするタイプの人、日々の魚を取る量を決めて働く人、魚が大挙して押し寄せてきた時だけに集中して働く人。

いずれのタイプの人が一番魚を取ることができるだろうか。
答えは、間違いなく最後の大漁の時だけに集中して働くタイプだ。

魚がいないと分かっているのに、漁に行ってもそれは非効率なだけ。大切なのは、大漁の時だけ働くとは言っても、漁に出ない日は網の整備をしたり、新しい漁の方法を検討したり、最新の機械の勉強をしたりといった準備をしなければならない。大漁のチャンスを確実に捉えるための準備だ。

時間の使い方を再考する

それでは、今の仕事に当てはめるとどうなるか。
セールスに回ることも必要だが、それ以外に業務時間中でも書類の整理や他部署との連絡調整、顧客への情報収集と、売り上げを上げるために用意しておかねばならないことは多い。そして、仕事を離れれば旅行に出かけるのも、新しい発想を得るのに有用かも知れない。


これらの準備は一見ムダに思えることもある。しかし、期待しているものを一度探しに行っただけで、すぐに見つけようとするのも虫が良すぎる。

時間の使い方には必要なムダとそうでない無駄があって、必要なムダと思えるものはそれを積極的に取りに行くことだ。経営者もそんな人材を求めているのでなないか。

やり方を変える勇気を

もしあなたが長く働いてなかなか目標を達成できていないのなら、違ったやり方、新しいアイデアに挑戦することだ。その挑戦できる準備を普段からしているかどうか。それが、スランプをばねにして力をさらに付ける人と、スランプにめげて気力を無くす人との差であるように思う。

あらゆる仕事の始まりは常に偶然である。今、関係のないことをしていることをムダと言ってしまえばムダに終わる。

しかし、それは回り回って仕事に役に立つものになるかもしれないし、仮にそうならなくても人生を豊かにするものにはなる。一歩引いて、今のやり方を変えてみる勇気を持ってもらいたい。