ターゲットによって変わる優先順位

SNSの概略を縷々述べてきたが、もちろんそれぞれの事業内容によってSNSの中でも何が必要なのか、必要でないのかは異なる。まだ起業したてで資金や時間が限られている場合などは特に、少なくとも優先順位は考えなければならない。そこで、とりあえず参考になればと思い、それぞれのツールの優先順位についての参考をまとめてみた。なお、これらは時間の経過によって異なってくるので、あくまで現在時点の個人的なものであることを付記しておく。
① ブログ ターゲットが30代~40代の場合、優先度が高い。
    対個人ビジネスの場合には積極的に活用できる。特に女性。
② Facebook(個人ページ)
    対個人ビジネスの場合は積極的に活用できる。
    対企業ビジネスの場合は。紹介依頼などで活用できる。
③ Facebook(Facebookページ)
    対個人ビジネス、対企業ビジネスの双方に活用できる。
    基本的には顧客リストを集め、その集まったリストに対して次のオファーを仕掛けるのに用いる。
    広告のセグメントが非常に細かいので、ムダな広告の配信をカットできる。
④ Twitter ターゲットが10代、20代の場合は優先度高め。
    30代以降の場合は、時間を掛けずに活用する。自動化するのも一つの手。
⑤ ランディングページ
    対個人ビジネス、対企業ビジネスの双方に活用できる。
    セミナーによる顧客の獲得など無料・有料に関わらず優先度は高い。
⑥ Webサイト
    対企業ビジネスの場合は必須。対個人ビジネスの場合はブログで代替可能。
    但し、対個人ビジネスであっても、用途によっては(例えば講座を開くなど)
    信用が重要な場合には必要。

受注獲得までの一例

上記のように、SNSであってもそれぞれに得意・不得意があるので、事業にとっての必要を考えそれぞれを組み合わせていくことが肝要だ。

例えば、以下の例は私が当初考えた顧客獲得の導線だ。今はまた変わっているのだが、何かの参考にしていただければと思い、紹介してみる。
ネット広告→ランディングページ→メルマガ→Webサイト→セミナー→個別相談→受注
検索エンジン→ブログFacebook

私の提供するメインサービス商品の単価は10万円単位と高額になるため、ネットだけで受注を取れるとは考えなかった。ネットを使うのはあくまでセミナーへの集客までで、それから以降は個別に会って受注につなげようとした。私同様、単価が高いのであれば、ネットだけの情報では余程のことがなければ受注は無理だろう。実際の活動と組み合わせる必要が出てくる。

ネットでは、起業したばかりの当初は知名度がまったくないため、ネット広告や検索エンジン(事業内容に関するキーワードからの検索)、それにFacebookからのアクセスを重視した。そしてメルマガを使って顧客との距離を縮め、何とかセミナーに来てもらうようにする。そのためセミナーは当初無料にしたが、無料につられて来る顧客は私の場合、想定した顧客層とは異なることが多かったので、しばらくしてわずかな金額ではあるが有料にした。この辺りは、それぞれの事情によって分かれるところだろう。

また、もう一方ではFacebookを使った導線も用意した。実際に私の周囲にはFacebookを使った起業家が多くいたので、彼らの人脈なども何とか活用できないかと考えたのだ。すでに触れたようにTwitterも一応始めてはみたが、あまり最初から手広く始めるより、しっかりと骨組みを組み立ててから、その他のことを考えていけば良いかと考えている。

しかし、これまでのところ、こうした施策がうまく効果を発揮しているかと言えば、正直言ってまだまだ想定していたレベルには至っていないと言わざるを得ない。私の場合、まず最初にアクセスしてもらうところから、見直さないといけないようだ。そのうちに仕事がそこそこに生じてくるので、なかなかその見直すための時間がとれないでいるのだが、同様に事業が今一つ力強さに欠ける仲間の様子を見てみると、中途半端に終わっていることがほとんどだ。

中途半端は時間とコストのムダ

中途半端に終わると何が問題かと言えば、先ほどの図で示した場合だと、広告を打つこと一つとっても、費用がかかることに恐れをなし、躊躇してしまうことにつながる。何でもそうだろうが、中途半端な状態からはどんな手も打つことはできない。せっかく儲けの出そうなビジネスモデルが出来上がっているにも関わらず、投資できないということは機会損失につながるのだ。

広告で失敗するケースとしては、逆に「広告を打てば必ず顧客が取れる」と思ってしまっている場合もある。最初の例とはまったく両極端だが、そもそも広告を打っても儲けの出るビジネスモデルができていないにも関わらず、事業にのめり込んでいる時などはそれに気付くことができない。

だから、広告を打つなど費用を要する場合は、まず儲けの出るビジネスモデルが構築できているかどうかを客観的に判断し、間違いないと思っても、予め「攻め」と「撤退」のラインを明確に決めておくことをお勧めする。100%思うように行くことなどはあり得ないと心得ておくべきだ。

例えば今、1クリック30円と仮定して2000クリック分の広告を出したとすると、それだけで費用は6万円になる。それで最終的にいくらの売り上げを見込むのか、例えば1件50万円の成約が見込めるなら、売上高対比広告の比率は12%だ。それは比率として適当なのかどうか、どの程度の比率なら事業の継続に支障がないのかを見極めなければならない。その広告の件については、また次回にでもお話しできればと思う。

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