簡単にアカウントを取得

私がSNSで真っ先に取り組んだのはFacebookページの作成だった。特にFacebookについてどうという目的があったわけではなかったのだが、何となく勧められるままに取り組んだというのが本音だった。というのは、当時私の周囲に個人事業主の方が多くおられ、その方々のほとんどがFacebookを利用されておられ、連絡を取り合う時にLINEと同じくらいにFacebookがなければ不便だったからだ。

私はFacebookが何かということをまったく知らないままに、とりあえずアカウントだけでも作っておこうかぐらいの軽い気持ちでいた。そして、何も知らない私でも、Facebookのアカウントぐらいは簡単に取ることができたのだった。

でも結論から言うと、今はまだFacebookが私の仕事に多いに役立っているとは言い難い。何となくWebサイトに導入するためのツールとして役に立てばいいかぐらいに考えていたが、世の中そんなに甘くはない。というか、やはり仕事の内容によって、向き不向きがあるようにも感じている。個人事業主のように、個人のつながりで仕事ができる方には向いているが、特に私のようにB to Bのビジネスをされておられる方だとどうだろう。これは今後まだまだ大いに考えて、挑戦していかねばならないと感じているところだ。

安心、信頼を活かす

とにかくその前に、一応Facebookとは何かを簡単にまとめておく。Facebookの最大の特徴は「実名性」だと言われる。現実の世界の人間関係をネット上でも構築できるので、信頼性が高いのだ。信頼性が高いが故に、企業も実名で参加することで、消費者との信頼関係の構築やファンづくりがしやすくなるとされている。

活用例として良く挙げられているのが、企業が実施する様々なキャンペーン活動への応用だ。例えば、アメリカの蒸留酒のブランド「ジャック・ダニエル」が実施したキャンペーンは、360°の動画を効果的に使っていて新しさを感じさせるだけでなく、既存のファンにも喜んでもらえるような内容を提供している。エンターテイメント性の高いキャンペーンの普及活動にぴったり合っている。

ホテルや旅行業界なども、美しい写真や動画を使って小まめに情報を発信したり、国内外の観光客に向けた投稿をしたりしている。また、Facebookのユーザーが学生などの若者だけではなくその親世代にも及ぶためか、教育業界でも親世代をターゲットに、学校や塾などの投稿も多い。Facebookの持つ安心感や信頼感を活かして、ブライダル業界やエステ、医療業界でも写真を多用した事例が目立つ。

利用企業は80%超

上記の事例はほんの一部で、その他にもFacebookを利用している業界は多岐に渡る。少し古いが、NTTコムリサーチによる2015年6月に実施された「第7回企業におけるソーシャルメディアの活用」調査結果を見ても、Facebookがダントツに多く80%を超えている。

Facebookは「いいね!」をクリックしてもらうことでファンの囲い込みができ、コメントをもらうことで対話型のコミュニケーションが生まれる。さらに「シェア」されるとより多くの人にぺージが拡散されるという仕組みもマーケティングの観点から見た大きな特徴となっている。これをLINEと比較すると、LINEは仲間内の雑談に近いイメージが強く、その点ビジネスユースには向いていないように感じるのだがどうだろう。

ただ細かなことになるが、Twitterのような文字数の制限はないものの、一定文字数を超えると表示が省略され、先を読むには「…もっと見る」をクリックしなくてはならなくなる。このひと手間が意外に煩わしく、ユーザーが途中で逃げる原因の一つにもなっているようだ。だから、言いたいことや見て欲しいこと、URLなどは先に書いておくのがポイントかもしれない。

長い目で取り組む必要

これはWebサイトでも触れたが、Facebookでも基本的に運用の目的やターゲットを最初に決めておくべきだろう。店舗への集客をしたいのか、Webサイトへの訪問数を増やしたいのか、企業の知名度を上げたいのかなど、ぺージを作る目的を明確にするのだ。そして、どんな人に向けて投稿していくのかのターゲットもできるだけ具体的に絞っておくのがいいだろう。

ぺージへの集客についても知恵を絞らなければならない。私は最初、友人や名刺を配る際にFacebookページの記事などに「いいね!」をクリックしてもらうようにお願いすることから始めたが、一般にはぺージに広告をかけたり、Webサイトやメルマガなどからも誘導したり、中には懸賞アプリを利用したりして、それぞれに工夫を凝らしているようだ。

Webサイトと同じで、投稿して終わりではなく、必ず効果検証を行うのが基本だ。どのような投稿が受け入れられ易いかが分かれば効果も上がる。マーケティング効果を高めたいのであれば、Facebookに限らず常にユーザー目線でコンテンツを作成することが大切になる。
身もふたもない言い方になるが、どんなに素晴らしいツールであってもやはり手間をかけて長い目で取り組む覚悟が求められると言えそうだ。