電話対応の際に、取り次ぎをお願いされた担当者が、商談で移動中であったり、
会議や打ち合わせで席を外したりしているなど、
様々な理由で、担当者が不在にしているといったシーンは数多くあります。

特に、電話対応に慣れていない新人社員であれば、
こういった場面に出くわした際に『どう対応すればいいか分からなくなってしまう』、
人によっては『パニックになってしまう』といったことから、
電話をかけてきた相手をお待たせしてしまって、相手がお怒りになってしまった…

そのことが原因で『電話対応に苦手意識を持つようになってしまった』といった、
悪循環が起こることも・・・。

こういった事態を防ぐためには、
担当者が不在にしていることが多いことを知っておくこと、
そして、その際の対応方法を、電話対応を始める前に知っておくことが大切です。

今回は、新人社員に電話対応を任せる前に教えておきたい、
電話取り次ぎ時に担当者が不在であった場合の電話対応マナーと、
意識しておくべきポイントについて、お伝えします。

【 目次 】
担当者不在時の電話対応でやってはいけないNG行動
 ①相手の社名や氏名が聞き取れないまま(あやふやなまま)スルーしてしまう
 ②用件を聞かずに、担当者に取り次いでしまう
 ③正しい敬語が使えていない
担当者が不在の場合の電話対応方法
 ①担当者が不在の(すぐに対応できない)旨とその理由をお伝えして謝罪する
 ②担当者の予定がわかれば、戻り時間をお伝えする
 ③折り返しの提案をする
 ④折り返しOKの場合は、電話番号とご都合のよい時間をお伺いする
 ⑤折り返しではなく、伝言をお願いされたら内容をお伺いする
不在中の担当者宛に電話対応でお伺いした内容を報告するメモを作成する
まとめ:担当者不在の電話対応には、気を付けないといけないポイントがいっぱい!

担当者不在時の電話対応でやってはいけないNG行動

担当者が在席・不在に関わらず、電話対応の特に“取り次ぎ”の際には、
注意しておかなければいけないポイントがいくつかあります。

①相手の社名や氏名が聞き取れないまま(あやふやなまま)スルーしてしまう

聞き慣れない社名や、珍しい名字の場合など、お相手の情報を聞き取りづらい状況は、
電話対応ではよくあります。

しかし、聞き取れないからと言って、そのままスルーしてしまうと、
担当者に取り次ぐ際に、社名や名前を伝えられず、
担当者にもう一度、お相手からお名前を名乗ってもらわなくてはならず、
二度手間をかけてしまいますし、相手の方に失礼です。

うまく聞き取れなかった際には、
「恐れ入りますが、もう一度、御社名をお伺い出来ますでしょうか。」と聞き直しましょう。

電話対応では、声がこもってしまい、聞き取りづらいことはお相手も分かっています。
丁重にお詫びした上での確認や復唱は、マナー違反にはなりません。

むしろ、相手の名前があやふやなまま、担当者に取り次いでしまう方が失礼です。

また、聞き返した際、一度できちんと聞き取れたと思った場合にも、
「○○商事の佐藤様でいらっしゃいますね。」と必ずオウム返しをして、
確認をするようにしましょう。

聞き間違えがあった場合には、「加えるに藤で加藤です。」とご指摘をしてくださります。

こちらも、電話対応では聞き取りが難しいことをお相手もご存じのはずですので、
「大変失礼いたしました。加藤様でいらっしゃいますね。」と、
すぐに謝罪、訂正をすると良いでしょう。

しかし、名前をせっかく正しく聞き取っても、
そのあとのご用件を伺っている間に会社名や名前が分からなくなってしまったり、
ど忘れしてしまったり…といったことも、多々起こります。

そうならないように、必ずメモを取るようにしましょう!

②用件を聞かずに、担当者に取り次いでしまう

お相手の方が用件を仰らずに、「営業の田中さんは、お手すきでしょうか。」と、
名指しされるケースも多々あります。

明らかにやり取りされているであろう方であれば、そのまま取り次いで問題ないですが、
判断出来ない場合は、営業の電話という可能性もあります。

そのため、すぐに担当者へ取り次ぐのではなく、
「差し支えなければ、簡単にご用件をお伺いできますでしょうか。」と、
先に簡単にご用件をお聞きしてみましょう。

もし、用件を聞いてみて、営業や売り込み電話だった場合は、お取り次ぎはしない、
そして、やり取りしているお取引き先の方であった場合でも、
担当者に取り次ぐ前に用件を聞いておくことで、電話を取った自分も担当者も、
要点を掴みやすいため、『締め切りが近いから対応を急いだ方がいい案件だな…』など、
判断がしやすくなります。

相手の方が「急いでいる」とはっきり仰っていなくても、
お声や内容から状況を判断し、適切に対応が出来るようになれば、
お取引先や顧客との信頼関係、また社内の信頼関係を良好に築くことが出来ていきます。

③正しい敬語が使えていない

特に新卒社員の場合は、ビジネスマナー研修を受講していたとしても、
まだ身についておらず、咄嗟に正しい敬語が使えないこともあるでしょう。

また、少数精鋭で運営している会社であれば、研修に人員を割くことが出来ず、
研修も無しに、実践でビジネスマナーを身に着けていくという方針の企業も多くあります。

新卒社員が咄嗟に使ってしまいがちな間違った敬語として、
まず、抑えておくべきNG単語が「もしもし」です。

「もしもし」は、ビジネスでは適切ではなく、
「お電話ありがとうございます。株式会社○○です。」と名乗るのが正解です。

次に多い間違いが、自社社員に敬称を付けてしまうことです。

お相手の方から、「鈴木部長は、お手すきでしょうか。」と尋ねられた際に、
「鈴木部長ですね。少々、お待ちください。」と返してしまう新卒社員は意外と多いです。

「部長の鈴木でございますね。」もしくは、「鈴木でございますね。」と、
確認するのが正しい対応です。

担当者が不在の場合の電話対応方法

電話対応をしていて、担当者が不在の場合や、来客対応中、他の電話対応中などで、
すぐに対応できない場合の電話対応の流れと対応方法をお伝えします。

①担当者が不在の(すぐに対応できない)旨とその理由をお伝えして謝罪する

保留ボタンを押して、担当者がいるかどうか確認した場合は、
「○○様、お待たせいたしました。」と謝罪してから、
「申し訳ございません。担当の田中は、あいにく外出中でございます。」と、
担当者が不在の旨と、その理由をお伝えしましょう。

外出先の詳細までは、社内事情なので言及する必要はありません。

しかし、別の業務で手が離せないなどが理由の場合は、
正直に、その理由を話してしまうと、
「自分の対応を後回しにされた」とお相手が感じられてしまう場合もあるので、
そういった理由の際は、打ち合わせ中など、他の無難な理由に変更して、
お伝えする方が良い場面も存在します。

お相手の方に対して失礼にならないように、臨機応変な対応が求められます。

②担当者の予定がわかれば、戻り時間をお伝えする

担当者の戻り時間が分かっている、もしくは、
休憩中で、すぐに戻ってくることが分かっているといった場合には、
戻り時間をお伝えしましょう。

また、海外出張や数日休みを取っていて、対応出来るのが数日後になる場合には、
必ず、次回の出社日をお伝えし、可能であれば、別の担当者が対応しても、
問題がないかどうかを確認しましょう。

③折り返しの提案をする

「担当の○○は、あいにく外出しております。15時に戻る予定ですが、宜しければ、
戻り次第、○○から折り返しのお電話をするように申し伝えましょうか。」と、
折り返しの提案をしましょう。

④折り返しOKの場合は、電話番号とご都合のよい時間をお伺いする

担当者からの折り返しをご了承いただけたら、
折り返し先の電話番号と、担当者の予定と照らし合わせて、
お相手の方のご都合の良い時間をお伺いしましょう。

担当者の予定が分からない場合は、担当者の予定が分からないため、
「何時に折り返す」などのお約束が出来かねる点をお伝えし、
お相手のご都合の悪い時間をお伺いし、
その時間帯を避けて折り返す旨をお伝えすると良いでしょう。

⑤折り返しではなく、伝言をお願いされたら内容をお伺いする

折り返しは不要で、担当者にご伝言だけお願いします。と頼まれるケースも多くあります。その場合は、了承して、ご伝言内容をお伺いしましょう。

ご伝言内容を実際に聞くのは、この時、電話受けた人だけです。
必ずご伝言の内容が正確に担当者に伝わるように、責任を持った対応が必要になります。

ご伝言内容を忘れないようにメモを取り、正確に聞き取れるように必ず、
「復唱いたします。〇月○○日13時からお約束の会議につきまして、
当日の会場が会議室Aから会議室Bに変更になったとのことでございますね。
担当の○○に申し伝えます。」と復唱確認をしましょう。

また、折り返しもご伝言も不要で、再度お相手から「改めます」と、
仰るケースもよくあります。

その場合は、「お手数をおかけしますが、よろしくお願いします。」と伝えて、
終話しましょう。

不在中の担当者宛に電話対応でお伺いした内容を報告するメモを作成する

不在中の電話対応について、折り返しのお約束をした場合、ご伝言を預かった場合、
お相手が再度「改める」と仰った場合、どのケースにおいても、
必ず、担当者に『いつ・誰から・どういったご用件』で電話があったのか、
報告する必要があります。

なるべく口頭で担当者に報告しつつ、
きれいに電話の内容を清書したメモをお渡しするのが理想の対応ではありますが、
自分がこれから会議の準備があって担当者と時間がすれ違ってしまう…といった、
ケースもあるでしょう。

そういった場合には、担当者のデスクにメモを残しておく、
至急の対応が必要な内容である場合は、担当者の携帯電話にメールしたり、
チャットで伝言内容を報告するなどといった臨機応変な対応が求められます。

しかし、メモが他の書類に紛れてしまったり、風で飛ばされてしまっては、
担当者に報告が伝わらなかったりする可能性があります。

また、他の人に見られてしまうのが良くない内容なのに、
内容が目に見える状態で、デスクの上に置きっぱなしになってしまっては、
クレームに繋がることもあり得ます。

無事に担当者に受電報告が伝わるまでが、電話対応において大切な業務です。
自分が受けた電話の内容には、最後まで、責任をもった対応を心掛けましょう。

メモの取り方や渡し方については、詳しくこちらの記事でご紹介していますので、
ぜひ、こちらもご覧ください。

●デキるビジネスマンの常識!?電話対応のメモの取り方のコツを解説(前編)
●デキるビジネスマンの常識!?電話対応のメモの取り方のコツを解説(後編)


まとめ:担当者不在の電話対応には、気を付けないといけないポイントがいっぱい!

通常の担当者に回す電話対応についても、もちろん同様ですが、
担当者が不在の場合の電話対応には、折り返しの提案や、ご連絡先や伝言内容を伺ったり、
担当者宛に完結に受電内容の報告をするためのメモを用意したりと、
通常時よりも、さらに多くのきめ細やかな気配りを含んだ電話対応が求められます。

この記事をご一読いただいて、電話番の多くを任せるであろう、
『新入社員の教育が行き届いていないのではないか…』と不安になった経営者の方、
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思われた人事部長の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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