外国人旅行客数が過去最多を更新

昨年1月~12月に日本を訪れた外国人旅行客が前年比19.3%増の推計2869万人だったことが明らかになった。これは6年連続で前年を上回り、過去最多を更新している。政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には4000万人まで増やす目標で、今後も様々な施策により上積みを図るとしている。

今回の外国人旅行客の増加は、韓国などアジア各国と日本を結ぶ格安航空会社(LCC)の増便や、中国を中心としたクルーズ船の寄港増、それに中国やロシアの入国査証(ビザ)の発給要件の緩和が要因という。それに加えて、インドネシアやベトナムなど東南アジアからの訪日客も好調だったようだ。

今後も毎年2割増で4000万人へ

これで「2020年4000万人」への目標達成が視野に入ってきたが、団体旅行から友人や個人や家族などと楽しむ個人旅行へのシフト、買い物よりも滞在中の楽しみ方にこだわる“コト消費”への関心の高まり、東京・京都・大阪などのいわゆる「ゴールデンルート」以外の地方の関心の高まりなどへの対応が課題とされる。

政府は、民家などの空き部屋に旅行者を有料で宿泊させる民泊を今年6月に解禁する方針だ。また、2019年1月に導入する出国時に1人1000円を徴収する「国際観光旅客税」を財源に出入国管理の円滑化などを図る方針で、訪日客の増加に向けた受け皿整備を進めている。今後、毎年2割程度の増加ペースを維持すれば、目標は達成できる見込みだ。

消費額も倍増へ

一方、政府は2020年に訪日客の消費額を8兆円とする目標も掲げている。2017年の消費額は4兆円前後になった見込みだが、倍増に向けては1人当たりの消費額が多く、滞在日数も長い欧米からの訪日客増加も課題となる。観光庁は昨年7月に「欧米豪市場推進室」を設置して誘致強化を進めているが、英、仏などからの訪日客の伸びは1ケタ台に留まった。

最近、「外国人のニーズがシフトしているので、コト体験を提供したいが、どんなコト体験がウケるのか?」といった問い合わせをよく聞く。しかし、コト体験だけだとあまりお金は地域に落ちないのが実情だ。外国人観光客の消費費目別割合で、コト消費に該当する「娯楽・サービス」は全体の3%ほどでしかない。

「コト」を「モノ」につなげる

一方で「買い物」に使う割合は4割弱。コト消費だけにこだわると集客はできるかもしれないが、なかなかお金は落ちない。もちろん、高単価なコト体験を提供すればいい、という考えもあるが、高単価になればなるほどさらに労働集約的になってしまう。

インバウンドビジネスをコンサルティングする、やまとごころの村山慶輔代表取締役は「コト体験はあくまで呼び込むためのフックで、最終的にはモノを買ってもらうところまでこだわることが肝要」という。「例えば、酒蔵を巡った後にお酒を買って帰ってもらう。さらにいうとお酒を買ってもらい、口コミで広げてもらうために、酒蔵めぐりの中でどんな説明、どんな体験を提供するか?という発想が重要だと思います」と話している。

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