全然ブラック企業ではないのに、面接が下手であるがゆえに応募者にブラック企業なのではと誤解されてしまうケースがあります。
ブラック企業と思われてしまっては、内定を出しても断られてしまいますし、企業のイメージを下げてしまいかねません。
面接でブラック企業と誤解されてしまいやすい6つのポイントを解説します。

1.連絡が遅い

・応募から半月以上も連絡がない。
・不合格かと思ったら、明日面接に来られるかという連絡が来た。
・深夜や休日に連絡がある。

…など、連絡に不備があると応募者の印象を悪くしてしまいます。
急に明日面接に来いと言われても応募者は困りますし、深夜や休日に連絡があると「そんなときまで働かされるのか」と思われてしまいます。
逆に、あまりにも人に困っているために、応募があったら出来るだけ早く返事しないといけないと焦り、社長や採用担当者が、会社が休みの日に連絡してしまうケースもあります。察しの良い応募者からすると、「うわ!募集要項と違って、休日出勤あるんだ!」と疑われてしまいます。
連絡は余裕を持って、営業日の日中にするようにしましょう。

2.面接官の態度が悪い

終始不機嫌そうな顔で話を聞いたり、応募者の顔を見ずにずっと机を見ていたり、面接官の態度が悪いと応募者はその会社で働く気が失せてしまいます。
「で、結局何ができるの?」など、上から目線の対応も悪印象です。
こうした態度は不信感につながり、内定を辞退されてしまう可能性が高くなります。
今の採用難の状況で、明らかに態度が悪いということはないでしょうが、面接官の気持ちは、応募者へ伝わります。1人前の応募者の態度が悪く、げんなりして次の応募者の面接に入るなども絶対にやめましょう。

面接は応募者の適性を見極める場だけでなく、応募者が企業を見極める場でもあります。
実際は職場の雰囲気が良くても、面接官の態度が悪いばかりに、会社全体がそのような雰囲気なのではと思われてしまいかねません。
企業側も応募者に選考されていると意識しているならば、わざわざ印象を悪くする態度をとらないはずです。
面接官は応募者にとっては会社の顔である、ということを忘れてはいけません。

3.流れ作業で面接をする

面接のマニュアルに書いてあることしか質問しないような、流れ作業での面接は応募者に悪い印象を与えてしまいます。2の面接官の態度が悪いと同じです。応募者は、商品のように扱われていることを察します。
本来ならば応募者ひとりひとりに合った質問をすべきなのに、マニュアルにあることしか質問しないと、応募者は自分に興味を持たれていないと感じます。
ある程度まではマニュアルに沿って面接を進めてもしかたがありませんが、応募者の回答に全く興味を示さないのは失礼です。

4.自社の話が中心

面接は自社のことを知ってもらう場でもありますので、自社の話をする時間があるのは当然なのですが、応募者の話をろくに聞かずに、自社の話ばかりするのは良くありません。
もしそれで内定を出したとても、ほんの少し話しただけで自分の何が分かったんだろうと応募者は疑問を感じることでしょう。
面接は企業と応募者の相性を確認する場です。
応募者の話をほとんど聞かずに、自社の話ばかりしていては何のための面接か分かりません。

5.求人内容との食い違いをごまかす

求人では企業は良い部分を中心に掲載するものですが、表現によっては誤解を与えてしまうことがあります。
応募者が勘違いしてしまっていることもあるので、応募者から求人内容と実際の条件との食い違いに対して質問されたときには包み隠さず答えるべきです。

中には質問しても明確に答えず、曖昧にしてごまかしてしまう面接官もいます。
応募者が思っているよりも実際は条件が低いということを伝えたくないという気持ちも分からなくはないですが、ごまかしたままで入社させては無用なトラブルや早期退職を招いてしまいます。入社前でも、応募者がごまかしに気がついた時点で不信感を持たれてしまうので、内定を出しても辞退されてしまうでしょう。また、採用したいような応募者は、求人広告は広告なので良い点が記載されていて、会社なんだから悪い点もあるということを理解してくれているので、はっきり話すことで信頼してくれるということもあります。

6.仕事と関係ない質問が多い

「彼氏(彼女)はいるのか?」「今まで付き合ってきた人数は?」「家族構成は?」「結婚の予定は?」など、仕事と関係のない質問は法律上禁止されています。
応募者の緊張をほぐすために、ちょっとした世間話をするのは構いませんが、これらの質問は就職差別につながりかねないので、面接では聞くべきはありません。
入社後に結婚や出産ですぐ退職してしまわないかを把握したいという事情もあるかと思いますし、応募者から質問する分にはいいのですが、企業側から結婚や出産の質問をするのはNGです。

まとめ

専任の人事担当者がいない会社にとって、採用活動にはかなりの業務負担がかかると思います。しかし、対応を誤って応募者に断られてしまっては元も子もありません。応募者も貴重な時間をかけて自社に応募をしてきてくれたのだという点を理解して、丁寧な応対を心がけましょう。