ケンタッキー・フライドチキンの創始者であるカーネル・サンダース氏は65歳からフランチャイズを始め、世界的な成功をおさめました。他にも、ライフネット生命保険の創業者・出口治氏は60歳で起業し成功をしています。

日本でも世界でも、定年退職後に起業される方はたくさんいます。そこで今回は、シニア起業を成功させるための6つのポイントをまとめました。定年退職後の起業を考えておられる方はぜひ参考にご覧ください。

1. 無理のない投資額で起業する

シニア起業-投資

シニア起業で一番避けたいことは、多額投資で生活資金まで底をついてしまうことです。30代、40代なら仮に失敗しても取り返せるチャンスはありますが、シニア起業で生活資金がなくなるほどの投資をすると取り返しがつかないことになります。

シニア起業家たちが開業資金に準備した平均金額は605万円ほどです。どんな起業であってもリスクはありますが、なるべく投資額を抑え、リスクを軽減したいですよね。
シニア起業を支援する助成金や補助金などを活用することも1つの方法です。計画的に準備しましょう。

2. 助成金・補助金を活用する

先にも述べたように、シニアの起業は助成金や補助金を活用することが出来ます。厚生労働省による「自立就業支援助成金(高年齢者等共同就業機会創出助成金)」など、シニア起業を支援してくれる助成金や補助金があります。融資の場合は返済が必要ですが、助成金や補助金は返済不要なので安心です。

兵庫県の「シニア起業家支援事業」など、都道府県が独自に設けている助成金もありますので、シニアを対象とした助成金を探してみてください。

3. 固定費が少ない事業を選ぶ

家賃、光熱費、仕入れ代、人件費、フランチャイズのロイヤリティなど、事業にかかる固定費が少ない事業を選びましょう。
小さな事務所でも賃貸で借りると賃料も光熱費も発生します。まずは自宅を事務所(店舗)としてスタートさせてみてはどうでしょうか。また、ビジネスが好調になったからといってすぐに人を雇うと、不調になった時に困ります。道義的にも法律的にも人は簡単に経費の削減対象には出来ません。

固定費の節約をないがしろにするのは危険です。固定費は売上がなくても発生するので、固定費が少ないにこしたことはありません。

4. 経験や知識を活かせる事業を選ぶ

シニア起業で全く知らない分野の事業に手を出すのは不安ですよね。

もちろん、未経験からスタート可能な事業もありますし、フランチャイズでノウハウの提供を受けるという選択肢もあります。しかし、前職で培った経験や知識を活かせる事業なら、初めての起業でも経験値でカバーできます。また、経験や知識のある事業内容であれば、気負わずに起業できて心に余裕も出ます。

5. 前職の人脈を活かす

前職で活かせるのは経験や知識だけではありません。人脈も大きな武器となります。個人でゼロから事業を始めると、信用がないゆえになかなか取引先が見つかりません。

黒字になる前に廃業せざるを得なくなっては元も子もないので、前職で培った人脈を活用して受注を増やしていきましょう。

6. 体力的に長く続けられる事業を選ぶ

体力を使う事業を選んだ場合、起業したときは大丈夫でも、年を重ねるごとに体力的に続けるのが難しくなってきます。

シニア起業は体力的に長く続けられるかどうかがとても重要です。そのため、今の自分の体力を目安に考えるのではなく、数年先の体力を考慮して事業を選びましょう。また、体力はだんだん衰えていきますので、体力的に無理しない事業を選ぶことも大事です。

まとめ

シニア起業を成功させる上で最も大事なことは、「無理をせず、余裕を持つこと」です。無理をして大きな借金を背負ってしまうと取り返しがつかなくなってしまう恐れがあります。また、無理をして病気や怪我をしてしまうと、事業自体継続できなくなってしまいます。

資金、体力、継続性、いずれの点においても無理のない範囲で続けられるよう、取り組んでいきましょう。