皆様は、コンテクスト(英: Context)あるいは、コンテキストという言葉を聞いたことがありますか。
一般的に「文脈、脈絡、状況」と訳され、「コミュニケーションの基盤となる文化の共有度合い」といった意味で使われます。

世界では、「ハイコンテクスト文化」と「ローコンテクスト文化」があり、「ハイコンテクスト文化」ではコンテクストの共有性が高く、一つひとつ言葉ではっきりと説明しなくても察し合うことで分かる文化のことで、日本は、世界でも、ハイコンテクストな国として知られています。

「ローコンテクスト文化」とは、その逆で、明確な言葉での説明が求められる文化をいいます。
最近の言葉で言えば「空気を読む」文化が日本にはある、ということです。

でも、「ローコンテクスト文化」の国で「空気を読む」と言っても、「空気に何も書いていないじゃないか」と返されてしまいます。

ハイコンテクストというのは、相互に大きな共通理解がある状態のことであり、ローコンテクストは共通理解がないため、全てを具体的に表現しなければならない状態です。

夏目漱石が「『I Love you』を日本語訳にするならば『月が綺麗ですね』と言う」と答えたそうですが、そう訳されても、相当のハイコンテクストでないと分からないのではないでしょうか。

ですが、このお話を知っている方同士でしたら、そう言われても、通じる可能性はあります。

このように、言葉本来の意味とは違う言葉を使用して、コミュニケーションをはかるには、お互いの共通理解が無いと、言葉の意味がまるで違ってきてしまうのです。

ハイコンテクストな文化であれば、空気を読んだコミュニケーションが大切にされ、逆にローコンテクストな文化であれば、コミュニケーションは全て意味通りの言葉でないと伝わらないのです。

ハイコンテクストなコミュニケーションとは、互いに、ある程度の共通理解がある上で行なわれるコミュニケーションです。
その為、言葉だけを見ると意味が通じていないのではないかと思われる場合もありますが、当人同士では、しっかりと意思疎通が出来ているのが特徴です。

例としては、「明日何か予定ある?」「特にないよ、じゃあ◯時にいつものとこで」のような会話が挙げられます。

「予定があるか?」と聞いただけなのに対し、その文脈に込められている想いの意図を察知して、日時と待ち合わせ場所まで提案している点が、ハイコンテクストなコミュニケーションだと言えます。

お電話でのお問合せでは、よく「伝わって欲しい」という想いを感じることがあります。
その想いを汲み、ご指示頂いている内容の中で、ご案内しているのが私たちCUBE電話代行サービスです。

明日は、『ローコンテクストの特徴について』お話ししたいと思います。
このお話が、法人の皆様にお仕事のコミュニケーションの場においても、お役立ち出来ましたら幸いでございます。